これから、日々小説を書いてみようと思う。喜怒哀楽をそこに表現できたらと・・・・・。


 友人が、『バス停』として、こんな写真を送ってきた。そこから、何やら、浮かんでくるものがある。


  銀河鉄道乗り換えバス


 人生の最後を迎えるかのような老人が杖に顎を載せて、にんまりとこちらを眺めている。何か、私に話しかけてくれるようである。そんな老人の笑みに吸い込まれるかのように、そのベンチに座った。

 いつバスが来るのだろうか? 第一、そこには道路なんかないじゃあないか。何のバスが来るというのだろうか? もしかしたら、銀河鉄道ってこともあるかもしれない。

 老人は、こんなことから話しを切り出してきた。

「何かした方がいいと思うかい?」

「・・・・・・・???」

「何もせんでいいんじゃよ、青年」

「・ ・ ・ 」

「わしは生まれてから、あっという間に、こんなに歳をとってしもたわいな」

「何にもせんでいいんじゃよ、生きる、生きたで終わっていいじゃよ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「こうして、残りの人生を眺めておけば、そのうちお迎えが来るから、それまで待っていればいいだけなんだ」

 私はハッとした。まさか、この老人は死に神バスをここで待っているのではないかと。・・まさか、まさか・・・?

 すると、風が舞い上がり、私の体を通り抜けていくようだった。横を見ると、その老人は消えていた。・・何、私は幻を見たのだろうか?

 私一人だけが、このベンチに残されていた。


 それから、数十年の年月が過ぎていった。

 そして、私は杖に顎を載せて、このベンチに座った。誰か若い青年が通りかかった。
 私の顔をみて、何やら話しかけてきた。

「おじいさん、どうしてここでバスを待っているの? バスなんて来ないよ」

「いいや、来るよ。銀河鉄道への乗り換えバスがね」

「ふう〜ん、おじいさんは詩人だね。きっと何もすることないから、そんなこと考えているんじゃないの?」

「何もすることがないからじゃあないんだよ。何もしなくていいからなんだよ、青年」


「まあ、人生難しく考えなくていいよ、おじいさん、もう歳なんだから。人生楽しみなよ。 うまいもの食ってさ、老いらくの恋だっていいさ、生きていれば何かいいことあるさ、じゃあね、じいさん、またね」

「時代は変われば変わるもんだねえ・・・・・」


   2004.6.4  


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