私たちが「私の財産」という場合は、現通貨に換算できるような固定資産や流通資産です。現金、土地、宝石・株・家・車などです。
それらは、本人が亡くなると、その子供たちなどに受け継がれていきます。そのために、子供達は生まれながらにして、親の財産によって、差が生じていることになります。
そうした問題よりも、もっと問題なのは、人は死ぬと自分のそうした財産を持って「あの世」に行くことはできません。本人は死ぬとすべての財産を失うことになります。
いったい、私たち人間のもっとも大きな財産は何でしょうか?
それは、
残された命の時間ではないでしょうか?
今まで生きてきた時間もまた命の時間です。でも、過去を時間に対して何もすることができないので、それらは、今の時間の中に蓄積された体験として、残ります。そして、何かすることができるのは、今と未来の時間に対してです。
財産とはそれを使うことができるモノという意味にもなりますから、命の時間においては、過去の時間ではなく、今と未来の時間だけです。そのゆえに、「残された命の時間」が財産になることができます。
また、
今持っている固定資産や流動資産は、この「残された命の時間」がないと、使えません。それは「あの世」にそうした資産を持っていくことができないのと同じことです。
そのため、残された時間こそがもっとも大きな人生の価値あるものだといえます。
この「ありがとう通貨」は、この残された時間を交換しあうものです。
そうした交換は生活していれば、自然にやっています。それを意識的にやろうとするのが、ありがとう通貨の発行提案です。
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