新ありがとう通貨案から

 1年にわたって考案し、試行した結果、時間通貨というものが流通しにくい人の心があることがわかってきました。そこで、時間通貨という案を廃案し、別にもっと流通しやすい通貨案を考えることにしました。

 お金による現通貨はまことに流通しやすいものです。そこで、お金に替わるような、しかも、今まで考えてきた愛の通貨のシステムに変更できる案を生み出せばいいのです。

 そこで、お金をもっていなくても、それがお金のかわりとして使えるものとして、「約束手形」に焦点を絞ってみました。

 いわゆる借金です。世界の後進国や発展途上国において、先進国の援助はかかせないものです。でも、お金がありません。そこで、先進国から借金することで、発展をうながすことができます。

 この後進国の借金をするシステムをありがとう通貨に利用できるのではないでしょうか。

 ある設定をします。、


 もし、一銭もお金がなくなったら、どう生きていったらいいでしょうか?

まずは食べ物と宿です。そこで、レストランに入って、こう聞きます。

「お金がないのですが、食べた分を借金することができますか?」

 と聞きます。

「きちんと返してくれますか?」
「はい、手形(ありがとう通貨手形)を発行しますのでいかがでしょうか?」
「それはどんな手形ですか?」
「国の福祉機関が発行した手形ですので、そこで現金化ができるものです」
「そんな面倒なことをしなくてはならないのですか」
「面倒でしたら、あとで、私がかわって現金化してお渡しします」


 このようなありがとう通貨手形があったらいいでしょう。そして、国に福祉機関は、手形がどんなものに使われたかがはっきりわかるものに対してだけ、現金で支払うことにすれば、悪事で使われる手形を防止する役目ができます。


 最初の案であった、「姫ちゃんサンタ」の場合はどうでしょうか?


8歳の姫ちゃん

「お母さんいつもありがとう。今度はお母さんのお手伝いするね。明日の皿洗い、私がするよ」
「ほんとう、うれしいな。でも本当に明日の皿洗いをしてくれると約束してくれる」
「いいよ。その約束手形(ありがとう通貨)を出すよ。普通、業者に頼んだらいくらになるの?」
「そうだなあ、時給1000円として、皿洗いは10分以内でできるから、100円くらいかな」
「だったら、皿洗い100円のありがとう券を発行すればいいでしょう」
「そうね。でも、もし、姫ちゃんが皿洗いしなかったら、その100円券は現金になるのかな?」
「なるなる。だって、お母さんは毎月500円のおこづかいをくれるでしょう。そのおこづかいから、100円引いてくれればいいから」

 新ありがとう通貨手形案は、最初にお金を出すのではなく、生きるにあたって、正当なまた愛のある行為に対してだけお金を出すという方式に変換するものになるのです。


 お金も税金も、それが何にでも変換できてしまうため、とても便利なシステムのため、暴走しやすいものです。そこで、生きる上で最小限に必要なモノだけに流通するお金のシステムにすれば、もっと、社会は心やさしい社会に変貌することができます。

 今環境問題もそうです。そのときに必要なものだけを生産するようにしていけば、地球を破壊しなくなってきます。そうした必要最小限のお金の使い方にもっていくための方法になれば、環境にも社会にもやさしいお金の使い方ができるようになってくるでしょう。

 科学が核爆弾を作ったのが悪いのではありません。それを戦争に使うことが悪いので人間の倫理が落ちたためです。科学の使い方で世界は地球の破滅にも地球の全盛にもなります。

 それと同じように、お金の使い方で、世界の格差拡大になるかならないかが決まってきます。そのお金の使い方に新しい提案をすることで、もっと、世界はやさしく愛に包まれた世界になれると思うのです。




復活した 時間通貨であるありがとう通貨

 2ヶ月前に、時間通貨の流通は難しいと判断して、長く考察してきた時間通貨としてのありがとう通貨案を廃棄したが、それが性急すぎるように思えた。

 まだまだ人間は捨てたもんじゃない、人は確かに不平等を求め、それに情熱を費やすが、それと同じくらい平等を求める気持ちがあるのではないか。

 今、日本をあげて格差社会をなくそうとする傾向もそうした現れではないだろうか。

 人は矛盾した気持ちをもつ。一方で愛し一方で憎むように、平等を求めるとともに不平等を求めるというようなことがあるように思えた。

 もし、人は本当に平等を求めているのなら、時間通貨であるありがとう通貨は流通できるはずだ。では、どうして今まで試行してきたが、流通しにくかったのだろう。どうも、それはまだまだ知られていないだけ、理解されていないだけというのが原因ではなかろうか?

 ものを流通させるためには、いい商品を作るだけでは流通しない。それをどう販売営業したかが大きな力になる。

 私は時間通貨 ありがとう通貨という商品を作ったが、それを流通販売する努力をまったくしていなかったために、流通がされなかったのではないだろうか。

 私がしたのはこのホームページでの反応と身内だけの実験である。それで、平等を求めるありがとう通貨が流通できないと判断したのは性急すぎた判断だったように思う。

 そこで、さらに流通しやすい時間通貨案を作り出すことと、流通宣伝する方法を検討していきたいと思う。いかに、それを使いやすくするかという案をたくさんだして、協力者を求めていくことが大事であると思える。

 また、同時に、借金して生きやすくする通貨も考案していきたい。

やはりありがとう通貨案は必要だ

 流通しにくい通貨だからといって、廃案するのはおかしい。何度考えても、この時間通貨としてのありがとう通貨案はこれからの世界にとって必要なものになると思います。

 代替え案として、約束手形のような借金の形式の新ありがとう通貨案を考案したけれど、それは基本的に現通貨と同じ仕組みなので、格差社会を調整とるにはあまり効果があるとは思えない。それは赤字国債をたくさん発行するようなものだから。

 そこで、原点にもどって、時間通貨は格差社会の調整機能としては欠かせない案として、それをどのように流通させていったらいいかに焦点を絞ってみたいと思う。流通できない理由がたんに宣伝がほとんどいていないということだけかもしれないからである。

 そこで、いろいろな人にこの案を検討してもらうという方向で進んでみたらどうかと思う。政府が実行した方がいいので、いろいろな政治家にこの案を紹介していってもいいかもしれない。

 または、地域通貨の団体に、この案をもちこんで、共同で政府に働きかけるというのもいいのではないだろうか?

 そうした宣伝のための効果的なわかりやすい文面を制作してみたいと思う。