私は2週間毎に歯槽膿漏を治療しにいき、毎日特に痛みも出血もないようになった。そうなるまでは数十年の間、こうした治療をしなかったからだ。
治療をする前に、歯科衛生士が歯磨きをしてくれ、時には歯磨きの仕方を教えてくれる。この歯磨きは自分でするよりも非常に気持ちが良いのである。
病気したときに大病院にいくと、混雑していて、数時間も待たされ、半日もつぶしてしまう。治療はとくになく、話を聞いてもらい、薬を指示してもらい、薬屋にいくと、また待たされる。
こうした待っている間に、もし健康維持に必要なことをすることができたらうれしいものだ。
例えば、人間ドック、温泉入浴、マッサージ、エステ、歯磨き、禁煙治療、ダイエットアドバイスなどがあったら、病気治療がメインではなく、病気予防=健康維持がメインになる。
ビジネスの世界では逆転の発想が大きな繁栄を産み出す。病気もまた、健康維持への発想の転換が必要になると思える。
廃れたホテルが、人間ドックをメインにしたホテルにしたことで復活したニュースをみたことがある。
マザーテレサが日本を訪れたときに、「日本は精神的飢餓状況だ」と言った。食べ物が足りない肉体的飢餓に対して、愛が足りない精神的飢餓のことをいったものだろう。病気にも肉体的なものと精神的なものとがあり、精神的な病気でもっとも大きなものは孤独だと思われる。
というのは、精神や心は社会的コミュニケーションから生まれるものだから、それが欠けると孤立化してしまい、いわば、心が小さくなってしまう状態だといえる。
こうした心の病気はその肉体をみただけではわからないが、語ってみたり、一緒に生活をともにすると、知ることができる。
こうした肉体的精神的健康維持を目的にした、人間ドックができる温泉施設を各地域に造り、各地域の病院と連動させたら、健康な国世界一の日本になり、生活裕福度や幸福度の指標ではなく、肉体的精神的健康度の指標にして、国造りをしたら、日本の特性をいかす世界の役割ができるのではないだろうか。
こうした健康度を測るには、「死の概念」が特に大事になり、それが「再生」につがなると、健康度があがるようなものになるような気がする。