最終的にバイクをどこで買ったか

 高校生の娘に通学用のバイクを買ってやろうとした。

姉に続いて妹のバイクである。

1.姉のバイクの購入

 免許取り立てなので、まず新品のバイクだともったいないので、中古を買うことにした。

 近くにあったバイクショップに中古があったので、ホンダのトゥデイが6万円のものを予約した。姉はとにかくなんでもよかったのだ。しかし、1ヶ月過ぎ、学校の安全運転教習の日までに、そのバイクショップは修理納品できなかった。

 そこで、娘が友人の噂から、近くのヤマハバイクショップにも中古のバイクが売っていることを知り、そこにさっそく二人で出かけていった。黒のヤマハのジョグZR2台があった。その走行距離が15000km と1000km とあったが、試乗したら、走行距離の多い15000kmの方がエンジンの音がよかったため、同額の80000円で購入し、予約していたバイクショップのホンダトゥディをキャンセルした。

 一番驚いたのは娘の反応だった。ヤマハのZRは人気が高く、多くの高校生が欲しがっていたため、それをあっさりと私が決めて買ってしまったので、うれしくてたまらなかったことだ。

 娘の友人もその店で新品のヤマハZRを185000円で買った。新品のZRは4サイクル、中古のZRは2サイクルの違いである。

 この差があとで、大きな問題を引き起こすことになる。

2,妹のバイクの購入

 姉の前知識があるため、妹は姉と同じヤマハのジョグZRと、ホンダのライブZXを欲しがった。しかも、ZRは赤、ZXは白という色指定までしてきた。もちろん、親としては中古と決めてある。

 バイク検索のネットで、一番近くでは多摩地区が多かった。白のホンダZXに絞り込んで店を決定し、高速で1時間くらいかけて、バイクショップを娘と訪ねた。なんと、そこは住宅街の奥で、物置と駐車場に中古バイクの残骸が山ほどあった。とくに、ホンダのZXはよく売れるみたいで、本日の納品は青のZXだった。

 ネットでは走行8500kmの白のZXが88000円だったが、電話で話しているうちに、それがまだ修理中でしかも色は黒のZXだという。色を塗ったり修理で1週間時間が欲しいといっていた。そこで、黄色のZXが走行5000kmで75000円だったので、追加5000円出して白に塗り替えてもらうことにした。

 現地で、黄色のZXをみたら、その走行距離が3800kmだったので、店の人がそれはメーターを付け替えたためだという。そのメーターの中はかなり腐敗がひどく、どうみても、10000km以上走行しないとこうならないのはすぐわかった。ZXは走行距離が4桁なので、10000km以上走行すると0kmに戻ることがそこでわかった。つまり、3800kmは13800kmか、53800kmか、その区別がつかないのだ。その点、ZRは5桁なので、区別がつく。

 私の便利屋をしてきた長年の感で、そこにあったバイクはみな有料か無料でひきとってきた粗大ゴミであることがわかった。そこに、修理費用や部品費用を加えた値段が中古のバイクの値段になる。

 丁重に、購入を断り、他のバイクショップを探して多摩地区をドライブした。そして、3件くらい話をしてみると、中古バイクの人気とその値段がわかってきた。

 A 2サイクルは2000年で廃止された

 ホンダのライブZXの新品はなく、すべてが中古の9年前以上である。また、ヤマハの2サイクルのZRも同じようだ。

 それは排気ガス規制のためである。2サイクルはオイルとガソリンを燃やして進むので、パワーがあるが、燃費が悪く、廃棄ガスも二酸化炭素や窒素が多く出ることになる。

 B 2サイクルのZXとZRは人気が高い

 4サイクルのバイクは馬力が弱く、坂道がうまく上れない。加速も悪いので、2サイクルのバイクは人気が高いのである。そして、ZXとZRは高品質で、10年以上たっても、壊れず、走行が50000kimくらい走れそうだ。そのデザイン性にも人気が高くなっている。

 C 中古のZXとZRの値段

 ZRの走行20000kmで、160000円、ZXも程度がいいものだと、130000円(但し、走行距離は予測するしかなく、15000kmくらい)だった。

 しかし、エンジンやメーターは付け替えることもあるので、走行距離の差よりも、それ以外のタイヤ、ベアリング、バッテリーや電気系統がどのくらいかが問題になる。

 修理部品交換すると、やはり、新品のバイクくらいの値段になってきてしまう。むしろ、超えてしまう場合だってある。さらに、希少価値がついて、プレミアム商品になると、新品よりも高額なZXとZRになっている。

C 新品の値段

 バイクショップを回ると、新品の4サイクルのZRを売っていたので、ついでい値段を聞いた。すると、15000~20000円値引きする店があった。すると、新品のZR189000円を20000円値引きして、169000円で、同じ店で、中古のZRが160000円であるから9000円の差である。ZXの新品はない。

D なじみの店で新品のZRを買う

 さっそく、家の近くのなじみのヤマハバイクショップで新品のZRを、娘とともに交渉、赤のZRはないので、白と黒しかないので、娘は白に決定した。

 そこで、店主がちょうど返ってきたので、値段を多摩地区のバイク屋のことを話して、新品のバイクをどうしてもここで買いたいから、15000円値引きしてくれるようお願いしたら、あっさりとOKしてくれた。

 ついでに、15000円のヘルメットを買ったので、その分無料って感じになった。私がこのお店で高くてもバイクをこの店で買おうとしたのは、そのアフターケアがとてもすばらしく、何かとお世話になったり、相談にのってくれたからである。

 結局、このバイクショップのバイクの値段はアフターケアや相談料を総合すると一番安く買い物ができ、しかも、安心価格なのである。

3.バイクの価格と地域活性化

A 私が買ったバイクZRの価格

 店の正価 185000ー値引き15000円=170000円

 これが、日本のGDP(総生産)の一部になる。必要な商品はヤマハZR1台とお金170000円である。

 そのため、必要なお金の流通生産額もまた170000円になる。

  それは、生産され、消費された商品物価総額だけが、必要なお金の総額である。

 生産が多く、消費が少なければ、物価は下がり、必要なお金は少なくていい(新品の4サイクルZR)、

 需要が多く、生産が少なければ、物価は上がり、必要なお金は多くなる。(中古の2サイクルZR)

つまり、需要に合わせたお金が用意されれば、経済は安定する。

B 私が用意したお金(借金か紙幣か)

 170000円をクレジットカードでお店に支払おうとしたら、現金のみというので、私は銀行で現金化することにした。

 私はお金を創り出すか、貯金から引き出すかで、必要なバイクをえる(所有権)。

 国も同じことをする。事業に必要なお金が足りなかったら借金をして、お金を創り出す。それは債権としての銀行が作る電子マネーか、日銀の紙幣を印刷するかどちらかになる。

C バイクは地元で買った

 多摩地区でバイクを買えば地元よりも安くなるが、運送費やアフターケアを考慮すれば、総合的に地元の方が安心でしかも安くなる。

 新品のバイクは日本中どこにいっても、そう対して差がない。差があるのは、値引率である。

 もし、地元のバイクショップが値引きしてくれなかったら、私は遠くても安い大型店舗で買うだろう。消費者が地元で商品を買わないで、大都市や大型店舗で買うのは値段の安さと商品の豊富さである。

 これに対抗できる地域振興策は、アフターケアと値引きがもっとも効果が大きいことになる。

4.まとめ

 ・商品とお金は人の欲望によっていくらでも創られる

 ・地域活性化は物価の安さとアフターケアにある

 ・商品とお金の不足(制限)が物価を決定する

  ・エコ(公の希望)と欲望(自己の希望)は必ずしも一致しない 

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