古代麦 作るは易し 食べるは難し

10キロの古代麦種籾からできる玄麦は700グラム 機械でないと無理

古代小麦を作ることは雑草と同じく簡単だが、稲と二毛作するには穂が実るのは7月中旬、梅雨時の陸稲種籾撒きを逃すと、稲は諦めざるをえない。

一番難しいのはその脱穀と精麦である。
機械がないと、まず食べることはできない。もちろん、鳥はなおさらである。

古代麦を栽培したい人に種籾をあげたが、あとで、脱穀精麦製粉どうするの?と問い合わせされる前に、その困難さ、食べられる量のわずかさを知っておいてもらった方が、ショックが少ないだろう。

足踏み脱穀機、手回し風選別機で、10キロの土嚢袋一杯に種籾ができたとしても、そこからが、特別な機械がないと、私も持っていない、

通常の精米機で、10時間以上も精麦するが、籾殻が大きく、機械が通らないので、手作業で、タケハシ二本で、詰まった穴をかき回しながら流す。もちろん、種籾が循環できないので、一回毎に、大きなタライに、落とし、機械が循環できるまで、延々と機械の詰まりを取り除く。

やっと、機械循環できるようになって、タイマーセット最高2時、途中籾殻がく、モーターが熱くなり、壊れないよう、籾殻を取り除いておく。見張ってないと、高い機械は壊れてしまい、精麦どころではない。
そして、その作業を6回以上、12時間し、やっと、4分の1精麦できるが、籾殻は完璧にとれないどころか、まず、精米機では、古代麦の精麦は不可能だと、思い知ることになる。

次は水で選別する。
浮いた方は籾殻、沈んだ方が玄麦である。
その量は籾殻1対玄麦1である。

つまり、10キロの古代麦から、その8分1の1.3キロの玄麦がとれる。
水選別した玄麦を乾燥し、製粉機(手回しでは死ぬほど疲れるので、無理、モーター付買うべし)で、延々とモーター焼き付けを見張りながら、つまり、粉の詰まり、モーターを休ませながらの作業だ。

やっとそれで全粒粉ができるが、パンを焼くような白い粉はフルイにかけ、それも、延々と手が痺れるまでやり、網の粗さの順に2度ほどやって、通常の茶色い全粒粉が、2分1できる。

つまり、1.3キロの2分1は0.7キロできる。
白い粉だと、その半分の350グラムできる。だが、そのフルイには80番の網目コーヒー用の網でないと、できない。
つまり、通常小麦の10倍の値段でも安いものだということである。
写真は10キロの種籾、精米機、そこからできるもみ殻と粗さ玄麦である。

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