金か命か?
24歳の末娘が100円ショップのトイレで、カバンを盗まれた。
その中には、財布(クレジットカード キャッシュカード 免許証 ナンバーカード 保険証 現金など)
携帯は個人用と会社用、営業用のタブレット 書類 印鑑(実印・銀行印)
と、生きていくために必要な貴重品と、仕事用のすべてが一瞬で失ってしまった。
こういう時、警察は実に頼りになるものである。
移動に必要なお金は警察の電話で会社の近くにいる同僚を呼び出して、貸してもらい。
また、クレジットカード キャッシュカード など 暗証番号や印鑑もすべて再発行するようにした。
会社にもどって、新しい携帯を貸してもらい、それで親の私にも連絡がきた。
その時には、泣けるだけ泣いて、12時間も経っていた。
会社で怒られるかと思ったら、みな優しい対応をしてくれたというので、ホットしたそうだ。
私も怒るとかあきれるとかいうよりも、とにかく 命が無事であったことの方がはるかにうれしかった。
親の私も、子の災難で、気が付かされたことがある。
命以外のあらゆる貴重品というものはみな再発行できるということだ。
お金だって、再発行のためのお金が少々失うが、貯金がすべて失われることはない。
考えてみれば、世界中のお金もみな 無から発行されたものだから、再発行できるし、発行されたお金はただ持ち主が変わるだけである。
命以外の今貴重とされているものはみな再発行できるもので、それを失おうと、盗まれようと、そう大した問題ではない。
娘が、まず必要だったのはすべてを再発行するには身分証明書が必要だったことだ。
そのため、身分証明のための免許証を再発行するには時間がかかる。
そこで、はたと気が付いたのはナンバーカードの発行なら、区役所にいけば暗証番号を覚えているのでそれが可能だ。
キャッシュカードの再発行には身分証明と通帳と新しい印鑑が必要で、娘の通帳は私が持っているので、速達書留で送ることにした。
また、娘と話して気づいたのが、身分証明ならパスポートがあるので、それで十分だということになった。
あなたは本当の自分ですか?
再発行できない命の次に再発行できるもので一番大事なものは何か?
それは身分証明するものだ。
「あなたは本当のあなたですか? それを証明できますか?」
自分には偽りの自分と本当の自分がいる。
他人にも、自分になりすまし、偽りの自分で、人を騙し犯罪を犯す。
自分の中の偽りの自分が、本当の自分を騙して、しいては自殺までおいこむ犯罪さえ犯す。
再発行できる命の次に必要なのは本当の自分である。
本当の自分とは自分の魂である。本当の自分の魂さえあれば、自分は再発行できる。
自分の魂とは、自分の経験・知識・才能・性格を総合していて、例えば、ゴーストライターだってことは実際に作品や作曲を次々にすれば解り、新しい自分を再発行できる。
また
本当の自分、自分の魂は、命のバトンとして、新しい他の命にも引き継がれるので、それは再発行というより魂のバトンであろう。
会社の創業者の精神(魂)も引き継がれるし、いろいろな宗教や思想や知識も引きつかれることができる。
命は再発行できないが、魂は再発行のような命のバトンができる。
ちなみに、
ナンバーカードよりも、本当の肉体の自分を証明するのは、DNA登録の方がはるかに証明率が高い。
指紋認証よりもはるかにすぐれているだろう。
今後、DNAカードというのが一番の身分証明書になってくるかもしれない。
娘の災難で、改めて気が付かされたのは
一番大事なのが再発行できない「命」で、
次に大事なのが再発行できる「本当の自分(魂)」だ!
ってことだ。