今度の引っ越し先のまわりの道を調査した。
なんと、山上の家から下の方に降りる道があったが、その途中が誰かの土地のブドウ畑の中を通ることになり、しかも、道の上はブドウのつるをはるはりがねが網の目になっており、2m以内の高さでないと、車は通れない。明らかにそこは私道だった。
そして、隣の家には数百メートルもあると思っていたら、山裾から国道に出るまでに10数件の家があることを知った。
そこで、不動産の案内に隣家が200mと書いてあった意味がやっとわかった。そして、どの集落の人たちとの交流があるのかもわかった。
この集落の中心に山梨県の文化的史跡「なんとかの滝」があったが、それを探したら、標識と石碑が畑の陰にぽつんとあった。驚いたことに、そこが滝であるとはとても思えない、下水管から水がちょっと流れているようなものだった。
この集落を歩くとやたらに数匹の犬がほえてきて、威嚇される。前の住人がこの集落はまとまりがなく、数十年前に東京からやってきたもの達がけっこういると教えてもらっていたが、なるほどと思われた。
地域としてまとまりもなく、それぞれの家が自分の土地の中だけの楽しさを満喫しているかんじである。
この集落の周辺は公園と文化的施設のオンパレードだというのに、この集落だけがとりのこされているって感じである。
もし、このなんとかの滝の史跡を中心にした文化的公園のような集落にしたら、とても過ごしやすい集落になるだろうと思えたが、それができるのは、そこの住民の意識の盛り上がりがどうしても必要だろう。
そこで、ふと思った。
「政治って、こういうことなんだ!」
その地域の烏合の衆がどう地域を過ごしやすくするかすることなんだ。
自由と協力がはげしくスパークするようなものなのだろう。
お金の問題は政治の問題である。
政治の問題は「自由と協力のスパーク」の問題ということなんだ!
この集落をもっと過ごしやすくするには、政治力が必要になる。
まず、
1,ビジョンが必要
この地域を一緒にどう変えたいのか、はっきりとした具体案を出すこと。
2,住民が集まったときに、その具体案の討議と最終決定
いわば、国会のようなものだ。
3.その実行を推進するリーダーの選出
いわば、総理大臣を決定する。その投票権はそこの住民であるかどうかだけである。
4,プロジェクトのチーム編成
5.具体的実行計画の提出と承認
6.実行とその結果の反省
7.解散
そこで、リーダーも、チームも、その討議会も解散する。
つまり、
最初にリーダーやチームがあるのではなく、最初にビジョンがあるかどうかである。
ビジョンがつぶれたら、政治は必要ないということである。
それは
政治というのはプロジェクトチームであることが必要だということでもある。