お金の研究をしていくと、減価する貨幣のような理想的なシステムを実現したくなる。
そして、過去数十年、各地で地域通貨が生まれたが、それが現実的に私の通貨として使えたことがない。
それに比べて、クレジット会社が発行するVISAのようなカードは現金よりも多く使えている。このVISAは世界通貨としての認識さえも生まれてきている。
クレジットとうのは借金という意味だ。今の世界がいかに借金システム(債券)が本流になっているということである。
しかし、世の中を動かし運営する能力があるのが国や自治体ではなく、民間企業だという証明でもある。国が発行すべきお金も、その運営管理がずさんになるために、民間の銀行にすべておまかせする方法しかとれない情けない状況だ。
ではなぜお金の管理は、国ができなくて、民間ができるのだろうか?
それはひとえに貸したお金を回収する能力が国にはなく、民間にあるということである。国はボランティアが基本であるが、民間は金儲けが基本だからである。これを推進する力は人力の法の強制力だけである。
宗教から科学に代わるルネッサンス時代から飛躍的に生産が増えたが、お金のシステムだけは自然の力に頼ることなく、原始的人力による法強制力だけで動かしている。しかも、それを支えるのは貸借を現金化する信用創造(信用貨幣)であり、精神的な信用・信仰であり、実に非科学的宗教道義である。
同情するなら金をくれ!
という言葉が実に似合っている社会である。
この人力法的強制力から、自然の水や生命の力に代えていけば、お金のシステムは減価する貨幣となり、実に科学的に、お金はお金自身の力で、人の命を守るように働くことができる。
そのため、減価する自然貨幣システムを民間委託しなくても、水力発電機械のように自動運転することが可能になり、国や自治体で発行運営が可能になる。
地域通貨を自治体が民間委託しなくても、充分発行運営が可能なのである。それは貨幣発行運営機械を自治体が導入するだけでいいからだ。強制的にその財源として国の補助や住民税に頼る必要はまったくないからである。
しかも、自治体が減価する貨幣システムによる地域通貨を発行すると、夢のような財政再建ができてしまう。あの夕張市はあっというまに世界一の裕福な市に変貌して、そこに住みたいという人がどんどん集まってくるだろう。
その原理はこうだ。市を一家族として考えてみると、
1,市の借金が1000万円あって、それを返済できるあてもなくなった。
2,破産宣告をする
ここまでは同じである。ここからが違う、借金をチャラにするのが、今のシステムだが、地域通貨システムでは違う。
3.1000万円の地域通貨(年減価率10%)を市は発行して、債権者にその地域通貨を1000万円分買ってもらう。
その地域通貨は協力する人であれば、だれでもが使えるようにする。もし、協力者がいなければ、市の産業のものであれば、必ず購入できるようにする。
4.翌年、地域通貨1000万円の減価率10%の100万円を新発行(減価率10%)することができるので、それを市民10人いたら、年10万円のベーシック・インカムとして贈与することができる。
発行額 ベーシック・インカム額
初年度 1000万円 0円
2年度 100万円 10万円
3年度 100万円 11万円
4年度 100万円 12万円
~
10年度 100万円 18万円
11年度 0円 1万円
12年度 0円 2万円
~
20年度 0円 10万円
21年度 0円 0円
もし、1000万円の借金を元にした地域通貨だったら、20年後は0の価値になる。
しかし、
市民10人のベーシック・インカム 年10万円を確実に支給するための地域通貨だったら、毎年100万円の減価率10%の地域通貨を発行すればよいことになる。その財源は毎年100万円の日銀券にすれば、地域通貨は常にそのときの一定相場で、日銀券と交換できるようになる。
そして、さらに、
5.他の自治体の借金をその自治体の地域通貨としてその債権者に買ってもらえるように運動し、かつ、積極的に日銀券で買ってもらえる運動をすると、いつのまにか、日銀券よりも、各地の地域通貨の方が協力できる貨幣として流通が多くなるのではないだろうか。
ごんさんの発表会の場がほしいですね。
先日出た、地域通貨のワークショップで、アイディアを持った人が
ひとり10分くらいで自分の地域通貨の構造をプレゼンしたんです。
すごくわかりやすくてよかった!
具体的アイディアを持ってる人が増えてきたと思います。
こんどあんな場をつくりたいなあと思いました。
>pikaさん
>先日出た、地域通貨のワークショップ
happy projectでしょう。私は2年前そこで発表させていただきました。その内容は
時は金なり
http://sekaibank.net/deai/p0.htm
のプレゼンで、時間がなく5分しか与えられませんでしたが、それが大きな経験になって、ごんテレビに発展しています。
今はいつでも自由に自分のアイデアを発表できるチャンスがありますね。でも、pikaさんの様な人がいないと、誰も聴いてもらえる人ができないです。
pikaさんの活躍はどうしても今後必要になると思いますので、とても期待しています。