9月15日に政府は為替介入を行った。それは結局、日本の国債でアメリカ国債を買うことになるので、一時の円高熱さましには有効だが、長期的な円高対策にはならない。その為替の累積損額は数十兆円になっている。
そこで思ったのだが、結局、お金のシステムに問題があるってことだ。
世界の中央銀行システムに変わったのは、政府紙幣によるハイパワーインフレを防止するためだった。
●政府紙幣の問題・・・・・いくらでもお金を印刷して・・・・政府紙幣が紙くずになって、ハイパワーインフレになる。
●中央銀行制度の問題・・・いくらでも国債を発行して・・国債・債券・株券が紙くずになって、ハイパワーデフレになる。
政府紙幣は税制に問題があり、中央銀行制度は信用貨幣に問題がある。どちらも、政府が国民にお金を回すが回収できない状態になる。お金が国民の血液だとすれば政府は心臓に当たる。心臓から送り出された血液は元の心臓に戻らず、対外に流れ続けて、出血多量で死んでしまう。
そこで、第3のお金のシステムに変革せざるをえなくなる。
●期限通貨システム
政府紙幣を循環させる力は税制であり、中央銀行の借金を返済させ力は信用である。どちらも、国民の努力によってお金を循環させるものだ。しかし、この努力は国民の格差拡大で破壊される。
お金はお金自身の力で循環させるようにすれば、自然の水の循環のようになれる。
お金の通用期間を設ければそれが可能になる。
例えば、すべてのお金を1年間で政府と国民の間を循環させるには、お金の発行通用期間を1年間にするだけで可能になる。
これは、政府紙幣ならば、年100%の税制に当たる。借金システムの日銀券ならば、無利子で1年後元本全額返済に当たる。
もし、10年の期限通貨にすれば、政府紙幣ならば年10%の税制になり、日銀券ならば無利子で元本均等割返済になる。
この場合、政府は期限通貨の毎年の発行額は当初発行額の10%になる。そして、期限通貨の場合、国民の努力は必要なくなり、税金も借金返済も必要なくなる。
その分、国民は昨年の期限通貨を今年の期限通貨に変更せざるをえなくなり、その交換する際に、昨年の期限通貨は10%減価され、政府紙幣では10%の税金を払うことになり、または日銀券ならば10%の元金返済することになる。
中央銀行制度から、この期限通貨制度に変えるためには、世界全体で同時に行った方がより実行しやすいと思われる。