還暦を迎えた

 還暦は満60歳の誕生日であるが、この60歳の誕生日は自分にとって大きな意味をもっている。それは子供から成人になる二十歳になる時の似ているが、それ以上の重みを持っている。

 還暦という言葉は、万物を表す、曜日の日月をのぞいた火水木金土の惑星の気にそれぞれに日(陽気)と月(陰気)をあてたカレンダーである陰陽五行と、歳を表す木星が12年で太陽を一周することから来た十二支「(ね(鼠)・うし(牛)・とら(虎)・う(兎)・たつ(竜)・み(巳)・うま(馬)・ひつじ(羊)・さる(猿)・とり(鶏)・いぬ(犬)・い(猪)」の60の組み合わせで生まれた起点に暦がもどることを言うようだ。

 ちなみに、干支(えと)という言葉は、太陽と月を表し、干支の干(え)は兄の意味で陽気を表し、支(と)は弟の意味で陰気を表す。これは昼と夜の毎日影響を受けるという意味であろう。

人生の暦の最高年齢は120歳で、還暦が二回転して、それを大還暦という。人生と陰陽でいうなら、60歳までが陽気であり、120歳までが陰気にあたるのかもしれない。

 というのは、60歳までは「生きること」が目標だったが、それ以降の120歳までは「死ぬこと」が目標になるといえるからだ。

武士道の聖典である葉隠に「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉があるが、その武士の生き様が60歳からの頑固じじいにみられるのかもしれない。

 人生を山登りにたとえれば、60歳が命の山頂で、その登り降りといえるだろう。

生命は生き死にがベースになり、一日も昼と夜が基本になっているのだから、人の人生もそういえるだろう。そのためか、地方によっては成人式と同じように、還暦式というのがあるそうで、どちらも第二の人生といえると思えるのである。

 還暦の祝いに、赤い帽子やちゃんちゃんこを贈るのは、どうやら、「赤ちゃん」にもどるということで、もう一度生まれ変わって、赤ちゃんから行き直すようなものになる。

 二十歳と還暦の大きな違いは、生活の不安があるかどうかである。二十歳からは大人として社会生活を支える役割ができるが、還暦からは社会に支えられるようになる。

 二十歳からはどう生活したらいいのか? どういう仕事をしたらいいのか? どう子供達を育てられいいのか? ということで、生活の不安がたくさんあった。

 でも、還暦の60歳からは、仕事も、子育ても終わって、財産もでき、年金ももらえるようになって、生活の不安から解消されて生きられる年齢になったということである。いわば、生活の不安の代表であるお金から開放されて、本来の人のために働ける年齢になったといえるだろう。

 私にとって大きな生き直しができたのは畑を得たことだろう。自分の食べ物を自分で作ることができる状況が一番ありがたいと思っている。それがお金からの開放されたという気持ちになった。

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還暦を迎えた への2件のフィードバック

  1. nono のコメント:

    還暦おめでとうございます

    これからどう死ぬかの生き方なんて、素敵ですね

    私は、後から歩いてくる子供たちのお手本に
    なりたいと常ずね思っております

    今日も、86歳でパソコンをお勉強されている方が
    「生かされている」いつもそう思って生きている
    なんて素敵なことを言っておられました。

    パソコンのワードの上級コースなんですよ
    お家に帰って必ず復讐なさるんですって

    いつも元気をいただいております

    それに比べると、60なんてまだまだ
    こらから、本当の自分の人生を生きることかもしれませんね

    畑、とても楽しみに私もしております
    今後とも、よろしくお願いします

  2. ゴン のコメント:

    >60なんてまだまだ

     私は・・60なんてやれやれ・・というのが実感です。

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