今日のうちの麦畑である。ハウス内は野沢菜、大根、タマネギ、ニンジンなどを栽培している。みな冬の野菜なので緑豊かな畑になっている。でも、まわりをみると、果樹園や河川敷の雑草や山の広葉樹はみな枯れて土肌がよくみえる。
私は素人なので、ただ種を蒔いただけで、こんなに冬が豊かになるとは予想もしなかった。それに夏のように水を毎日あげたりしない、ほとんど何もしないでいるのに、雑草のようにそだっているのには驚かされる。冬の土だらけの水田風景があるが、どうして麦の二毛作をしなくなってしまったのだろうか?
日本人の麦の需要はかなりあるはずだが、ほとんど低価格の小麦の輸入に頼っている。つまり、国内で麦を栽培しても、外国産の安さにはかなわないからだ。たとえ、関税を2倍にかけても、かなわない。いまやTPPで、太平洋に面した国同士で、それぞれの関税を撤廃しようとしている。
新しい菅直人の民主党の主眼は明らかに、国に財政が破綻しないように、「消費税増税」と「TPP受け入れ」である。1000兆円の借金返済と、輸出産業を保護して、外貨を稼ごうとしている。そのためには、国内産業を犠牲にしてもやむをえないというわけである。
そうした瀕死財政になった原因はアメリカドルの暴落からくる円高である。例えば、円高をおさえるためにはドルを大量に買う、そのためには、大量の国債を発行して、アメリカ国債を買う。つまり、ドルを支えるために国債が増え、その国債を消費税で支えるということになる。つまり、消費税増税もTPPもアメリカ経済を支えるためのものである。いわば、日本の武力防衛の代わりに、アメリカの経済防衛を日本がするようなものである。
ただ、アメリカの経済は日本の経済力だけでは支えきれないため、中国や産油国の応援がないとともに撃沈する危険がある。
ただ、アメリカのドル暴落の原因は中央銀行の貨幣制度による失敗からである。その貨幣制度を根本的に変革しないことには日本もアメリカもその財政破綻はまぬかれないと思われる。
そこで、根本的に貨幣改革をするためのシミュレーションをして、どうしたら健全な財政にもっていけるかを考えたいと思う。