続基本通貨のシミュレーション

 麻雀ゲームの結果表をさらに考察したら、おもしろいアイデアが生まれた。それは、
自由競争の結果の+の勝ち点=日銀券であり、かつ貸金になる。そして、=の負け点=債券であり、借金になるという点である。

 銀行における借金が預金になり、かつそれが債券となって売買され、日銀券と同じように扱いを受けるという信用創造される。しかし、現金と債券の金額が同じ発行額にならないで、債券が膨れあがり、現金発行額の10倍にもなっている。そのため、債券は暴落して、デフレ不況になったと考える。理論的には現金に対する債券は同額でなければならない。日銀券の数字はどんなに利子があろうとなかろうと変化はしないからだ。

 さて、ABCDの4人の国民の自由競争の結果が下記のようになったとしよう。

 麻雀の精算の方法は25000点持ち30000点返しであるが、ここは25000点持ち25000点返しで一番勝者のボーナス点は考慮に入れないようにする。

 4人の国民に平等に月25000円の生活所得保証額を配当する。そして、1年間の自由競争の結果、Aは44000円で勝ち金は+19000円になり、Bは32000円で勝ち金は+7000円になった。そして、Cは負けて、18000円の持ち金になり、負けー7000円になり、Dは最も負けて、負けー19000円になった。

 ABの勝ち金合計は26000円であり、CDの負け金の合計もまた同額の26000円になる。

 この勝ち金はそのまま日銀券と同じように貸せるお金として対応できる。そして、この負け金はそのまま債券として、対応できる。

 つまり、基本通貨が通用期間が切れた時に、国民の持ち分によって、国は貸金券として日銀券を発行し、同時に借金券として債券を発行するのである。

 今の中央銀行システムでは資本家が労働者に貸すようになっているが、基本通貨による貸借はすべて発行元である国に対する貸借として扱う。そのため、Aは国に対して19000円、Bは国に対して7000円貸したことで、その証明額として貸金(日銀券)が支給される。そして、Cは国に対して7000円借り、Dは19000円借りたことになる。その借金の証明額が債券である。

 お金は国の血液のように循環することで、健全な経済生活ができるようになる。今はお金の循環力が「借りた金は返さなくてはならない」という法的かつ信用力で成り立っているが、債券の額が現金より異常に大きくなったためのそのバランスがくずれ不安定になっている。貸した金が100%確実に返されるようにするには、その金に通用期間を設けることで解決する。しかも、発行元が貸し、流通先がそこに返す仕組みにする必要がある。

 例えば発行元である日銀が10万円国民に1年間貸した場合、その現金はAさんに2万円、Bさんに3万円、Cさんに1万円、Dさんに4万円流通したとする。現在は日銀の代わりに、銀行が取り立て、国が税金をかけて全額の10万円集めようとしているが、それはあまりにも強制的であり、100%無理な作業である。しかし、貸した10万円が1年後まったく使えなくなれば、日銀は新たに10万円印刷すれば。100%10万円が日銀に返却されたことになるからである。

 基本通貨による貸金と借金の発行もまた期限をつけることで100%回収が可能になり、すべてのお金は滞ることなく、国中に循環しつづけることになる。

 そこで、基本通貨とともに発行される貸金も借金もその通用期間をつけられ、通用終了年が記入される。通用期間が10年間だとすると、10万円の貸金も借金は持ち金の10%である1万円の税金を払えば9万円の新貸金と新借金と交換することができる。

 もし、現在の日銀券と貸金として、債券を借金として通用期限をつけたなら、現状のデフレ不況を解消するためには、平均寿命と合わせたお金にすることが必要である。そのため、人の寿命を100年とすると、今の日銀券の通用期限は100年後であるから、10万円の日銀券は1%の資産税1000円支払えば新日銀券9万9千円になって通用期限は1年延長される。
 しかし、債券は日銀券の10倍近く発行され、かつ不況で紙くずになる危険なので、通用期限を10年間にし、10万円の債券は10%の資産税がかかり、翌年は新債券9万円と交換できるようにすればよい。

 そして、基本通貨の貸金と日銀券は同じ通貨にし、借金は債券と同じ通貨に変更する新デノミを実行することになる。このデノミは価格の変更はなく、単に通用期限が書かれるだけになる。

 その場合外貨との為替があるが、通用期間が100年なので、交換することは難しくないだろうし、また、外貨にも100年の通用期限をつけるという同じ条件にして交渉すれば可能である。

 これをまとめると、下記のようになる。

 そして、国民と国家の関係は次のようになり、国家は旧基本通貨の持ち分に合わせて、Aには25000円の新基本通貨と新日銀券+19000円を、Bには新基本通貨25000円と新日銀券+7000円を渡す。
 そして、Cには新基本通貨25000円と新債券=7000円、Dには新基本通貨25000円と新債券ー19000円と交換する。旧基本通貨は廃棄処分にする。

 翌年はそれらと同時に旧日銀券は1%の資産税が差し引かれ、新日銀券と交換される。旧債券は10%の資産税が差し引かれ、新債券と交換される。

 旧日銀券と旧債券は処分するときは、その出所の情報を把握して、国の政策に生かすようにする。例えば、旧日銀券が税金としてIT産業からたくさん回収され、旧債券が看護事業から負の税金として徴集された場合、IT産業から看護事業へお金が流れるような政策を指導する。(ネット看護サービス事業の起業など) そして、廃棄処分は旧日銀券と旧債券の同額だけ行い、その差があった場合、将来回収が同額になるような税制や政策を行うようにする。

 いわば、国は貸金と借金のバランスをとることを目的にする。それは強い者が弱い者を支える国作りにすることでもある。

商品はさらに文化的産物になってくる

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