新しい提案をする場合、「もし、それが実現したらどう変わる?」ということを明確にしないと、相手は理解しにくい。
そこで、現在の中央銀行システムのお金が期限通貨のお金に替わったら、社会がどう変わるかを想像してみたい。
1,日銀は単に国が決定した期限通貨を発行する造幣局になる。(日銀は独占的に貨幣発行権はなくなり、貨幣印刷権を持つだけになる。
2,政府の予算案の総額が貨幣の発行額になる。
3,予算は全国民の社会への要望アンケートの内容で決められる。
4,予算の財源は期限通貨の通用期限になる。(財源が国債でも、税金でもない)
5,国がお金の発行権があるので国債はなくなり、また、税金も必要なくなる。(税金は期限通貨の減価総額になり、お金そのものから自動的に徴集されたことと同じになる)
例えば、震災の被災者の最低生活費が5年間にわたって、年1兆円必要だったら、その1兆円の期限通貨の通用期限は5年間になり、年減価率25%になり、それは自動的に25%の税金が貯蓄者から自動回収されたことになる)
6.金儲けは自分の欲望から、社会の要望をとらえ、それを供給する量に替わる。(お金は国が発行するため、社会の要望の集まりが国になるためである)
7,お金は貯蓄することより、消費することになり、お金をモノやサービスにすぐ転換するようになる。(お金は持っていても、減価消滅するので、それをモノやサービスに投資するようになる)
8.お金の貸し借りは国や公共団体と国民の間のみになり、個人や企業や銀行からの貸し借りはなくなる。(現在の日銀からの貸し借り制度が廃止される。たとえ、お金を貸しても、それは利子も元金も回収できなくなり、贈与しかできない。お金でお金を儲けることは不可能になる)
9.国際通貨も期限通貨に変わる。それは貯蓄できないために、輸出と輸入額が同額な国際関係になっていく。
つまり、国民の具体的要望がお金という数字に置き換わっていく社会に変化する。