平成22年度の日本の死亡原因の割合を観ると、
ガン(29.5%)心疾患(15.8%)脳血管疾患(10.3%)肺炎(9.9%)で、病気で亡くなる方は全体の65,5%を占める。ニュースで問題になる不慮の事故は3.4%、自殺は2.5%であり、合わせても、5.9%であり、病気の9%に過ぎない。
同年の日本の人口は1億2739万人であり、死亡した総数は119万7000人であり、100人に9人亡くなり、その内病気で亡くなる方は100人に66人で、、事故3人、自殺3人である。
病気原因での死亡総数78万4000人で、ニュースになる事故と自殺の合計は7万600人である。癌で亡くなる方は、戦後から加速度的に毎年増え、35万3 000人もいる。
もし健康であったなら、老衰で亡くなるはずである。老衰で亡くなる方は死亡者の3.8%で、4万5000人しかいなく、ニュースにもならない。
私達が目指すのは老衰で死ぬことである。そのための社会であり、技術が必要である。病気になってからでは遅く、病気になる前に予防する健康への積極的な生き方が今特に求められている。
しかし、健康への知識や技術や普及が遅れていて、逆に病気を促進してしまう結果になることも多い。
最近、無理な断食ダイエットをして、そのストレスからか、1ヶ月以上のジンマシンに悩まされ、ダイエットを中止に、断食する前以上にリバウンドしてしまった。ジンマシンのような病気には病院は対処してくれるが、健康へのダイエットには対処してくれる病院はほとんどない。
病気には保険はきくが、予防には保険がきかない。健全な出産は保険がきかないが、病的な出産は保険がきく。病院経営からみれば、病人をたくさん造った方が経営が安定し、大きくなれるが、国民の健康保険料の負担は大きくなり、困ることになる。
これからは健康への予防を目的にした新しい病院ができたら、健全な社会への一歩になると思える。
その健康病院だが、医食同源というように、食をもたらす農業もまた、農薬に頼らない自然農が期待される。さらに、病院経営も顧客獲得にならない、市場競争経済ではなく、分配する自然経済が必要になってくる。
病人を増やす社会から、寿命を増やす社会への変換として、自然農や自然経済そして、気軽に地元で健康相談できる寿命クリニックが必要になってくると思われる。