うっかり3ヶ月分のデータを消してしまった

ゲゼルの講演会に行って、帰宅したのが深夜の1時を回っていた。でも、仕事の電話で、すぐにデータを入れ替えて寝ようとしたら、なんと、パソコンが動かない。

 いつかこんな日が来るとは思っていたが、しかも、疲れ切って帰宅したときに来るとは何と皮肉なことだ。こうなると、寝るどころの騒ぎではなくなる。そして、運の悪さは重なるもので、頭の回転が悪く、ミスばかりするようになった。

 結局、パソコンをばらすことにして、ソフトを動かすCドライブにウインドーズXPを重ねてしようとしたら、それができない、そして、昔のハードディスクでやろうとしたが、それも動かす設定ができない。やむなく、使っていたソフトのハードディスクをフォーマットしないとできないとわかり、それをしようとした。

 問題はこの時点で、自分はデータをDドライブに入れてあるから、たとえ、Cドライブをフォーマットしても、安心だとつい思ってしまった。でも、それが不幸の上塗りだった。最新のメールのデータと顧客管理のデータはCドライブにあることをすっかり見過ごしてしまった。それに気づいたときは、フォーマットが動き出してから、5分してからだ。そうなると、あとの祭りだった。

 ときどき、こういうことがあるので、CDにデータのバックアップをとってある。それの最新が9月始めだったので、消したデータは3ヶ月間だった。もし、帰宅したときに、パソコンをいじらなければ、また、たとえ、パソコンが動かなくても、翌日操作して、落ち着いて、直せば、こんなミスはまずなかった。

 人は、運の悪さをどんそん上塗りしてしまうようなところがある。その逆もきっとあるだろう。運のよさもまた重なって命が助かる場合だってあるからだ。

 結局、徹夜し、二日間ぶっ通しで、パソコンが動かせ、必要なソフトを入れ、いろいろな設定が完了し、ホームページを更新できたのは、発見してから、50時間後だった。そして、やっと7時間寝ることができ、こうして、ブログを書くこともできる余裕もでてきた。

 自分の不幸のミスを嘆きながら、今世界が直面している経済危機をそれに重ね併せてみた。何か似ている。

 失敗を失敗で何度も上塗りしている。嘘の上塗りを繰り返して、最初の失敗をさらにひどい状況にしてしまっている。

 これは、人を助けようとして、助ける人もまた二次災害を受け、その援助者を助けようとして、また三次災害を呼び込んでしまう大事故につながるようなものである。

 経済危機は最初はサブプライムローンの破綻がきっかけだった。それで、大手の投資会社リーマンブラザーズが破綻したのだけれど、それから、次々と倒産するかもしれない銀行を救おうとして、政府が資金注入することで、さらに、その被害は世界中に広がって、最悪のシナリオである世界恐慌につながっていく。

 過去、こうした事例は資本主義社会である限り、その経済危機の大小はあるものの、何度もくりかえされることなのである。貨幣システムもいわばパソコンのようなものであって、そのシステムが異常をきたさないことはありえない。完璧な機械がほとんどないように、どんなシステムも、完璧なシステムはない、必ず支障をきたすことがあるといえる。

 問題は経済システムが壊れたときに、それを処置する方法を何度も間違ってしまうと、さらに悪い方向に向かってしまい金融恐慌を引き起こしてしまう。

 でも、「失敗は成功の元」「ピンチはチャンス」と言われるように、こうした経済危機のときに、今までの貨幣システムを抜本的に改良して、二度とこうした経済危機が訪れないようにできる絶好のチャンス到来だともいえるからである。

 私のうっかりミスの損失は、データ消滅した3ヶ月の期間であった。これを今の経済立て直しに使えないかという発想が出た。お金の数字はいわばデータである。その数字は完璧に管理していれば、永遠に消えない数字であるが、人はミスをするために、その数字は消えることもあるということだ。

 人にとってもっとも大切なのは人の命である。この命は消えたら消してもどらない。永遠不滅の数字だって、その数字を認識するのは命ある人間なのだから、管理数字は消えることがありえるのは自然の理である。

 そこで、今の経済危機を回避する方法は、たった一つある。しかも、誰もが納得できる方法が一つある。景気対策でお金をばらまくのは、嘘の上塗りをどんどんするようなもので、最悪、世界的金融恐慌を引き起こす原因になるので、それはとにかく回避して、昔から行われている断固として政策を実行するしかない。この政策はたとえ、大きな金融恐慌になったとしても、一番の特効薬なのである。

 経済危機のすべての原因はお金からお金を無制限に生み出す「金利」にある。そのため、世界のお金はそれぞれの中央銀行からの借金とその金利から、無制限にお金が増殖されている。日本やアメリカが、今年のジンバブエのように、政府がその政策で、無制限にお金を発行したら、100万倍のインフレになるが、そうならないのは、無制限にお金を印刷しないで、無制限に国債を発行しているからだ。今年に入って、アメリカの国債は3倍にもなった。日本だって、国債を減らそうという機運なんかは景気対策で、凍結されてしまった。つまり、どんどん国債を発行しなければ失業対策も、景気対策はできないからだ。

 もし、投資家や投資会社が国債を現金化したら、中央銀行はお金を何千兆円も印刷をしなければならなくなり、超インフレになり、特にアメリカドルはパルプにもどされ、トイレットペーバーと同じになってしまう。

 これは銀行が危ないときには、そこに預金していた人がみな一斉に現金化して引き出す取り付け騒ぎになることと同じ現象である。銀行に現金はない、そのほとんどは投資するための、管理数字である、借金と、貸した債権しかない。 

 つまり、今の経済不況は「もし世界が100人の村だったら」をそのまま表している。

  「6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍」という富とはお金の貯蓄額である。そして、経済不況になったということは、金儲けによって淘汰されて、

3人が全世界の富の90%を所有し、その3人ともがアメリカ国籍で、その他の世界の人は残りの富の10%をうばいあっている

 という世界経済状態になったためである。ところが、この富の90%は債権でできており、それは単なる管理数字である。そして、この管理数字を保証し、権威をつけているのは各国政府であり、とりわけ、アメリカである。

 ここで、世界各地の昔から行われた政府の断行策を今実行するしか、この泥沼を抜け出る方法はない

 それは借金をすべてチャラにすることである。どんな貸し借りで発生した利子をすべてゼロにすることである。

 昔から行われていたのは、宗教政治における聖なる日に、これまでの借金をゼロにした。また、江戸時代では、過去10年以前の債権(貸し借り)をゼロにする政策があったように。

 江戸時代は実に頭がいいので、借金を全額ゼロにすると、急激すぎるので、条件をつけて、昔のことは忘れて、明日のことを考えましょうということにしたとうのは、実に日本的ある。キリスト教やイスラム教もまた、「聖なる日」といういわば、どんな罪人も無罪放免する日を作って、恩赦が神の愛という独特な手法が生まれていたのである。

 国債の増殖に苦しんでいる国は多いはずだ。それがチャラになるのだ。でも、それで誰が困るというのだろう。誰も困らないのだ。国債を持っているのは投資家と投資銀行である。彼らが世界の90%の金をもっているのだから、それがゼロになったとしても、証券以外の資産は山ほどあるからだ。

 もし、国が景気対策でお金をばらまけば、その金のほとんどは金利で投資家や投資銀行にすべてながれこんでいき、彼らだけを救うというより、金儲けさせるだけなのである。

 こうした借金をチャラにする方法は、援助国からの応援された借金とその利子が返せないで、困窮している国も救われることになる。

 いわば、金儲けの終演で、「ゲームセット」して、今までのすべての貸し借りゲームを終了してゼロにもどして、再び、ゼロから、金儲けゲームを始めましょうという精算日になるようなものである。

 もし、この経済危機が100年に1度ならが、100年間の世界のすべての借金をチャラにするのが精算日であり、聖なる日であり、再出発日なのである。

 私の管理数字は、3ヶ月前なので、世界の聖なる日として、2009年1月1日をもって、3年前の2006年以前の借金のすべてをゼロにし、返済必要なしにすればすぐに世界の経済事情は一気に好転し、みな幸せな2009年は迎えられることになります。

 そして、今後、こうした経済危機に陥らないように、新しい貨幣システムを研究していったらいいと思うのです。

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