数年前、ネットし知り合った人が評価通貨といえるようなものを提唱していたが、何度か言われても、理解できなかった。ただ理解できたのは、評価ポイントがお金に相当し、すばらしい意見があったら、それに評価ポイントをあげられ、もらった評価ポイントを誰かにあげられ、その評価ポイントが流通するというようなものだった。
だが、日銀券と比較できないので、ずっと理解できなかった。
最近、未来通貨というものを考案した時に、株の売買で、株価が上がり下がりするのはまさに評価通貨のようなものであることに気が付いた。
物価は需要と供給で決まることが多いが、この需要と供給はまさに評価なのである。例えば、オークションで、あるカメラの値段が決まるのは、供給するものの評価と消費しようとする複数の評価の一致点になると考えられる。
しかし、そのカメラの落札価格は100%需要と供給の評価で決まるのではなく、それ市場関係者の持ち金総額でも決まるのである。
例えば、その市場関係者の持ち金総額が1000円ならば、そのカメラの落札価格は1000円以内にならざるをえない。
そのため、物価は貨幣発行総額と需要と供給の評価で決まると言える。
そして、評価は他と比較することで可能になるので、一定量の発行貨幣の中での相対的な数字になる。株の売買での損得のように、株で誰かが得をしたら、誰かが損をするのである。それはスポーツの勝敗のように勝つ人がいたら、必ず負ける人がいることと同じである。
評価もそうで、ある人気芸能人が出たら、さる芸能人の人気は下がるのは世の姿である。
そして、評価の平均値が高い低いの普通ラインになる。
株の売買はかならず損得があるが、株式投資総額と実質市場は連動していて、株式投資総額が上がると、実質市場は上がる。それは投資総額に合わせて、発行貨幣が増額され、貨幣の流通総額が増えるからである。
日銀券の場合、印刷された現金と、貸借で発行される債券の総額が流通総額である。株券は一種の債券であるから、債券の発行額が増えると平均物価は上がり、発行総額が下がると平均物価は下がることになる。
リーマンショックで、多額の債券評価が下がったので、債券発行総額は減ったので、平均物価は下がり、デフレになる。
円高はとくにドルとの比較評価による結果起こる。ドル紙幣が大量に印刷されると、ドルはドルペックしない円と比較して評価は下がり、逆に円はドルに対して評価は上がるので高くなる。
円高を解消するには、円を増刷して、国公債を大量に買えば、円流通総額が上がるので、円安になる。
つまり、物価や通貨価値は現金発行総額と債券投資金額で、調整ができるということである。