未来通貨は株式で配布

 税付き通貨であれば、お金の貸し借りもなくなり、その返済義務もなくなり、自然にお金は国民全体に廻ることになる。

 その税付き通貨は貸借ではなく授受であるが、それは寄付にも、賄賂にもなる。復興資金が半分も使われなかったし、とても復興とは関係ないところにそのお金が廻されてしまう。

 寄付金も、それを募集したり、受け取った団体が内外にかかわらず横領してしまう事件も多い。そのため、実際にそのお金が必要な人のところに廻らないことも多い。

 寄付金は集めるよりも、配布する方が難しい。それは税金も同じで、税を集めるより、税をどう使うかの方が難しいのだ。その難しさのために、不正がはびこることになる。

 債券が株券になっていったように、寄付金も株券にしていったらどうだろう。

 例えば、復興資金の配布をどうするかという問題の解決策を、被災者は個人であれ、団体であれ、復興株式会社を設立する。そして、復興に必要な株券を発行して、それを援助してくれる団体・個人に買ってもらうのである。

 放射能汚染で住めない家族がいたら、その引越資金を寄付ではなく、その家族の株券を買って応援する。すると、その家族と株主は共同事業者になり、お金だけの絆ではなく、その復興するボランティアをするような絆も生まれる。

 援助団体にしても、その家族にいくら援助していいのかが、他の人とのかねあい、また、予算で、決められるまで、延々の日数がかかってしまう。それに必要な書類も山ほどあり、それが面倒なので、援助の申請をあきらめてしまうケースも多いので、寄付金が滞ってしまう。

 我々は肉体を持って生きている個人と同時に、他人から生かされている法人の存在の二種あるのだ。

 各国民一人一人が法人としての株式会社を設立しているものとして、その株式を公開できるような時代になっている。今のネット社会ではこれが株券の売買もパソコンやスマホで、クリック一つで、できてしまう時代である。

 オリンピック選手やベンチャービジネスでも、一般に株券のような寄付を募れる時代だからである。

 国からの資金援助というのは上から目線であるが、 株券の応募だったら、共同事業主として対等な関係になる。

 国会議員や党はいわば国民と政府をつなぐ団体みたいなものである。政策の議決権はいわば投票権である。国民が持っている一票は議員に投票するのではなく、各政策に投票していけるようにすることもできるネット時代である。

 我々は寄付金を仲介団体に依託するのではなく、また政策の議決権を仲介議員に依託する必要はなく、直接応援者に寄付金を、直接政策の議決をすることができるのである。

 ネット社会は税付き通貨をマイナス利子が付くような電子マネーで簡単に実施でき、また、株も寄付も、議決も簡単に実施できる時代なのである。そうしたネット社会だからできる通貨が未来通貨である。

 

 

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