強力粉になる小麦の種であるニシノカオリを今年の6月から農協に注文していたが、それが手に入ったのが11月下旬であった。 遅れた理由が値段が確定しないためだっただけである。
そして、すぐにその種を蒔いたが、1週間すぎても芽が出てこない。それはたぶん今年は早くから寒くなったためであろう。小麦は最低でも10月までに蒔くというのが通常であるから1ヶ月も遅くなり、しかも早く冬の季節がきたため、夏の米の失敗と同じく、麦もまた遅い種蒔きで全滅してしまったようだ。
こうした失敗で、畑の半分を稲のためにとっていたが、それを全部の畑で稲作を実験することが可能になった。もっとも小麦は昨年が豊作だったせいか、2年分の食べる分の貯蔵があるので、ちょうどいいかもしれない。
自分の昔を思い出してみても、数々の失敗があるが、それらがみな次の成功への一歩になっていた。つまり、常に失敗は成功の元なのだ。それは失敗とはないともいえて、失敗は成功するための準備の一部にすぎない。
失敗して始めて、知恵が生まれるように思える。取り返しがきかない失敗がほとんどだが、失敗は過去と同じで、過去にもどれないように、同じ失敗にもどらないように、けして繰り返さないということが未来への扉としての知恵であろう。
つまり、「失敗は知恵の始め」といえるんだ。