ガイヤの夜明けをみた。日本ポリグルの小田兼利会長が、納豆菌と石灰で水の浄化剤を作り、それをバングラディシュの汚れた水をきれいな飲み水にする支援をした。しかし、その3週間後にはその鉄製の蛇口が盗まれ、その浄化装置は使われないままに放置されていた。
それで、小田さんはその浄化装置を守る人が必要であることを痛切に感じ、支援から現地の雇用を生み出すビジネスに変更し、10リットル3円できれいな水を売り出し、成功を収めた。
海外支援においては、魚をあげたら、一回だけだが、魚を採る技術を教えたら、ずっと魚を食べられるというので、金より技術という方向に向かっている。
その技術だけではまだ不十分で、働ける場が必要だといえる。
それは障害者にとって、お金よりも雇用が大事であることと同じである。それは魚だけ得られるのは生活保護であり、魚を採る技術はベーシックインカムであり、さらに必要なのは働ける場であるということが示唆されている。
今の日本の生活保護は単にお金を毎月あげるだけであり、もし、働くとその分の収入は減らされるため、「働かない方がよい暮らしができる」となり、根本的な解決策にはならない。
ベーシックインカムでは働けばその分だけの収入も多くなるが、そこに労働の場を提供されてはいない。持続可能なベーシックインカムには雇用が必要だと思われる。
最低限の収入だけでなく、最低限の雇用も保障されることが重要であろう。それによって、働けば働くほど生活が豊かになるような社会が築かれるようになるだろう。
この最低限の雇用は各自治体の公務員なら、希望すれば誰でも働けるように法制化すればいいだろう。ベーシックインカムは生きる権利であるが、最低限の雇用は生きる誇りであろう。