会津磐梯山の民謡の歌詞に、「小原庄助さん 何で身上潰した 朝寝朝酒朝湯が大好きで それで身上潰した」がある。
現代では、身上つぶすには、「朝寝朝酒朝湯」ではなく、男の道楽である「飲み打つ買うの三拍子」である。特に、金額が馬鹿でかいのが「打つ」であるギャンブルである。
差詰め、歌は「小原庄助さん 何で身上潰した 飲み打つ買うの打つが大好きで それで身上潰した」になるだろう。
毎日毎分、株価や為替や石油穀物商品価格は数兆円規模で「マネーギャンブル」(金融経済)が行われていて、国や会社が 身上潰されてしまうほどの勢いである。
そこで、女房は夫のギャンブルから家計(実質経済)を守るために、工夫する必要が出てきた。
そのアイデアがギャンブル通貨と家計通貨とを分けるように、中央銀行にお願いすることである。
つまり、家計用の貨幣で、ギャンブルはできないようにすることだ。それはちょうど子供たちがいくゲームセンターで遊ぶコインと、どこでも通用する実際のコインとを分けるようなものである。
現在世界で通用する通貨は金で金を稼ぐような「ギャンブル用の通貨」であるから、新たに必要な通貨は生存に必要な商品の売買をする「実質経済用通貨(家計通貨)」である。
家計通貨ではギャンブルができないし、ギャンブル通貨では家計用の商品の売り買いができないようにすれば家計はギャンブルで潰されることはなくなる。
この分類はヨーロッパなどでは、贅沢品には25%といった消費税が掛かるが、主食や飲料水などの生活必需品はほとんどの国で0%になるようなものにすればよい。
消費税における贅沢品は金銀ダイヤのようなものだが、不思議なことに、贅沢品以上の贅沢であるような「金融商品」には消費税がかけられていない。株や外貨を買ったときに、日本の現在の消費税5%でもかかったら、すぐに日本の1000兆円の借金は返済できるだろうし、そんな消費税を払ってまでリスクをおかすようなギャンブルはしなくなるだろう。
金融商品の一部である外国為替の取引(売買)に税金(消費税)をかける通貨取引税(トービン税)を0.1%かけるだけでも、まとまらないのが現状である。
その理由が世界で通用している通貨は債権を売買するギャンブル通貨であるからだ。それは金を貸すときに、5%の取引税、借りたときにも 5%の取引税がかかれば、その利子はそれ以上でないと成立できなくなるようなものだからだ。
そのため、ギャンブル通貨とは別に生活必需品の売買ができる家計通貨の発行が必要なのである。その家計通貨では、食べ物が貸し借りができないように、家計通貨の貸し借りはできないようにすることで、ギャンブルができないようにするのである。
実際に、ギャンブル通貨と家計通貨の併用がされた場合、どちらに規制がかけられた方がいいかという場合、欧米式消費税のように、贅沢品に25%かけ、生活必需品には0%のようにした方がより快適になる。
つまり、ギャンブル通貨では金融商品や贅沢品の売買はできるが、その他の生活必需品は売買できないようにする。たとえば、石油や穀物のような生活必需品にはギャンブル通貨である現通貨は使えないように規制する。
しかし、家計通貨では貸し借りができないため、貸し借りの基本である金融商品以外の商品、どんな贅沢品であっても、その売買ができるようにすることである。
こうすることで、夫のギャンブルに左右されることなく、安心して女房は家計を守ることができるだろう。