稲こそぎ


 水稲の稲を畑に直蒔きした場合、陸稲よりも成長が遅く、雑草にその成長を妨げられる。種籾を蒔かなかった畝にはびこる雑草は根ごととる鎌でそぎ落とせる。

 しかし、種籾を蒔いた畝にも数十倍の雑草がこびりつく。陸稲の場合は成長が早いので、さほどついてもあまり問題ないが、水稲の場合はこびりつく雑草で死に絶えてしまう。

 そこで、そーと鎌で、稲と雑草をなでるようにして、刈ると、根の浅い雑草だけが採れ、根の深い稲だけが残る。もちろん、根の浅い稲は雑草ごと刈られてしまうが、それは間引きと思って、あきらめるしかない。

 これは根をこそげる鎌でもできるが、柔らかい土であれば、足で雑草だけを踏みこそげることができる。

 この作業は何か麦踏みのような稲こそぎというような名をつけたくなった。水稲で畑作なんかする農家はないので、「稲こそぎ」のような作業をすることはないので、これは私の名付けた造語である。

 この雑草採りや毎日の水あげをする手間を考えれば、水田のように、畑作もまた苗から始めた方がより楽なような気がする。

 水稲の畑作は畑植えで、陸稲の畑作は直まきで、というのが、一番手間がかからないようなきがする。

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