稲と雑草の交代

 昨年、麦刈りを6月の梅雨入りと同時にして、陸稲20キロと水稲20キロの種籾を、水の浸けて、その後にばらまき、土を軽くかけ、鳥に食べられないように、不織布で覆った。

 芽は3センチほどでたが、稲の数百倍も雑草(イネ科)が生えて、稲の生育をストップさせるだけでなく、1ヶ月の間に、死滅させてしまった。もちろん、毎日のように雑草を抜いていたのだが、稲を守ることができなかった。

 そのため、稲はすべてあきらめ、納豆大豆に急遽切り替えた。大豆と雑草の相性はよく、一緒に育ち、収穫ができた。もっとも、種なし大豆が半数近くあったので、その理由はわからない。

 今年は麦刈りの後の稲栽培をやめ、稲だけの畑に集中した。種籾の浸水する量が足りなかったため、酸素不足で、芽出しが1ヶ月ばかり遅れ、5月に入ってしまった。

 しかし、なんとか育ったが、今度は雑草との戦いが待っていた。昨年の二の舞にならないように、種籾を畝をつくり、ばらまきではなく、線蒔きして、雑草を採りやすくした。

 しかも、鳥に食べられないように、2センチくらい土をかぶせておいた。種籾を蒔かなかったところに生えた雑草の芽はなんなくとれたのだが、問題は稲の芽にこびりつくように生える雑草だった。それは稲の芽の数十倍にもなっており、稲の芽の高さよりもすぐに上になりそうな勢いであった。

 そこで、そのこびりついた雑草を稲ごと、鎌でそーと、こそげるようになぞってみた。すると、雑草の根よりも稲の根の方が長かったためか、雑草20対稲1の割合で、雑草採りと稲の間引きができた。

 これができたのは、稲を2センチ深めに蒔いたため、雑草の根より深かったのだろう。また、稲の茎は雑草の茎より固めで、まっすぐにはえる。一度こそげて、元もどすようにすると、倒れた稲はまっすぐにもどるが、雑草は根ごと浮き出てくる。後は日光で乾燥させれば、雑草は稲の肥やしになり、稲はまた水をあげれば芽を出していく。

 この稲と雑草を観察していると、まるで、畑の中のなわばり争いをしているかのようにみえる。たぶん、昨年の勝者である、ころころ草、いねもどきなどのイネ科の草だろう。
 
 雑草に勝つためには、とにかく種籾の数だと思い、今年の1月から、5月まで、5回にわたって、種籾を蒔いた。その総量は昨年と同じ40キロである。しかし、成功したのは5月の種籾だけの8キロだけである。

 その8キロの種籾だって、今後の雑草採り、水あげによって、実るかどうかである。水あげは水道水であったならば、毎日朝夕あげても、すぐに畑は乾燥してしまうので、種籾は大きく育たないで、たぶん病気になり、実らないと思える。

 しかし、今年は畑管の消火栓を年間2000円の使用量で、使わしてもらえる契約ができたため、朝1時間半、夕方1時間半かかっていたのが、 夜(昼間は車が通るので、消化ホースを道路をまたげないので)の30分でできるようになった。

 けっこうこの畑管ホースは15mで1万円する。それにつける水まきは9000円する。それに、畑管ホースは布状なので、すぐに穴があくので、とりかえる必要もあるので、経費もかかる。

 畑管の栓のところにはバイクでいき、それの開閉をするので、かなり忙しいのであるが、30分ですむと思えば、水あげも楽しいものだ。

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