貨幣は次の原理で循環する。
米1粒=貨幣1円=国民1人
国民の生産消費量=貨幣流通額=国民総数
現在の日本のデフレは
国民の生産消費量>貨幣流通額=国民総数(米1粒>貨幣1円=国民1人)
なお、貨幣発行総額=貨幣流通総額+貨幣滞留(貯蓄)総額 である。
もし、100兆円貨幣を増刷して、国債を買ったとする。
100兆円→国債→外貨→株式→商品取引 その金融商品の売買差益を狙って、ギャンブルが繰り返される。
たまに儲けすぎた投資家のおこぼれ1兆円が高級品中心の実質経済に流れる。
貨幣発行増額=金融市場流通額>実質経済流通額>国民総数
一部の金持ち国民がデフレから脱し、多くの国民はデフレで苦しむことになる。紙幣増刷した分は金儲け遊びをするギャンブルコインになり、実質生活は、夫がギャンブルに狂って、ちっとも働かないで困った母子の姿のようになる。
では、どうしたら、実質経済を安定させることができるだろうか?
これは、本来の貨幣原理にもどすのである。
国民の生産消費量=貨幣流通額=国民総数(米1粒=貨幣1円=国民1人)
そして、100兆円貨幣を増刷し、国債を買って金融市場に貨幣を流すのではなく、実質市場に直接流すのである。金持ちの投資家ではなく、貧乏人の消費者に流すのである。生活保護費、国民年金、健康保険などの社会保障費に直接流す。
そして、100兆円の増刷分は金持ち投資家に増税するのである。金融商品の売買における消費税である。株式でも為替でも手数料を3%証券会社や銀行がとったとしたら、1%の金融売買消費税をとり、投資家から4%徴収し、1%を、国ではなく、貨幣を発行した日銀へ納めるのである。
貨幣発行額=貨幣回収額=貨幣流通額=国民総数
貨幣は国民の血液であり、全体に酸素と栄養を与えることによって、国民の身体が常に健康に保てる。
貨幣を発行できる唯一の日銀はその発行した貨幣をすべて回収し、また発行する責任をもつ。それは国ではなく、日銀がすべきことである。国における事業と税収は単に会社の収支である。
貨幣の発行回収による流通責任はその発行者である日銀だけである。そのため、今まで発行した貨幣すべてを回収流通する責任は日銀にある。そして、回収する額を国の収入の税金とは別であるから、日銀に帰る金という意味で、帰金という名で、証券会社や銀行から、返済金のように徴収させればいいだろう。
日銀が生活困窮者に直接貨幣を無償で援助することは国債を増やすことではない。それは貨幣発行者としても義務であり、投資家からの帰し金をとることは責任である。