民主主義が独裁に変わる時

 最近の話題は麻生副総理が憲法改正をめぐって「ナチスの手口に学ぶべき」と発言して、国内外から批判が起きていますが、彼の真意はブラックジョークで、「国民が気が付かないようにヒットラーのように早く憲法改正してしまおうではないか」ということだと思います。

 ブラックジョークが「笑い」をとるか、「ひんしゅくを買う」かは紙一重である。彼のことはさておき、「民主主義が独裁に変わる時」は何が起きるかということを問題提起させる。そして、今回の参院選の自民党独裁を許す圧勝をさせた国民の投票状態に起きたともいえるのである。

 ナチスはワイマール憲法に基づいて民主的に選挙で選ばれ、議会で多数派となり、議会で多数派となったナチスは、全権委任法をはじめとする民主主義を否定する一連の法律を次々に議会で可決させ、いつの間にかワイマール憲法を機能しないようにしてしまった。

 これがヒットラーに全権委任法を与えて、彼の独裁を許した悲惨さであり、それは悪教師に学ぶことであり、戦争と虐待を二度と起こさないという反省でもある。

 今回の参院選の投票率は52.61%であるから、投票に行かなかった有権者の47.39%は全権委任状を投票に行った有権者に与えたことになる。そして、その全権委任状を受けた有権者は民主的と思いこんでいる選挙で、相対得票率34.7%の自民党に全権委任状を与えたことになり、有権者の絶対得票率18.2567%に全権委任状を与えた結果、法律を改正できる過半数以上の自民党議員(衆参議員数722人の内自民党議員409人)を持つことになった。

 つまり、100%の有権者は得票率18%の自民党に全権委任状を与えたことになり、民主主義は自民党独裁を許したことになる。そこで、民主主義を否定する法律を次々に議会で可決させて、1億2000万人の国民は409人の自民党議員に従属させられることを許したことになる。

 独裁政権だとその政策が国民全体によいことだと、ラッキーであり、それが逆であると、悲惨である。現在自民党が行う、原発推進・TPP・憲法改正がはたして国民全体また将来の国民にわたって、よいことだろうか? また、多数の国民の意思に合ったものだろうか? 真実を知らない、知らされない国民を騙して進めてはいないだろうか?

  一度法律が改正され、実施されると、戦争を始めたら、すぐにやめられないように、元の法律にもどすことは難しくなる。

 民主主義を守るためには、他人に全権委任をしないで、自分が総理大臣になるくらいの気持ちで投票に行くことだ。自分の命を自分の家族の命を愛する人の命の白紙委任状が投票を棄権することであり、民主主義を崩壊させ独裁政治にさせる行為なのである。

 民主主義の欠陥は全権委任のように他人まかせにしやすく、かつ多数決に従う姿勢である。ナチスとは、国家社会主義ドイツ労働者党の意味であり、社会とは全権委任された一党独裁であり、労働者とは多数の人の決定という意味にもとれるだろう。

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