結局ビットコインは2100万ビットコインの総発行額がその価値を決めることになり、それは世界の一定した金保有量と同じになり、金本位制に代わる貨幣一定発行制になる。この総発行額に、発掘と送金手数料0.02btcが含まれ、2100万btc以上に発行されない設定になっている。
そのため、当初にビットコインを購入した者が購入者増加に合わせて金儲けでき、後から購入する人は手数料の低さによる利便性にメリットがある。
為替レートはもしビットコイン内で行われれば、現為替レートと大きく違ってしまうので、最も交換されるドル対価で決定され、その他の貨幣は現ドル為替レートで計算されることになる。ただ、銀行取引をしないで、単に自動計算されるので、為替手数料がいらなくなり、単に送金手数料だけになる。そして、その国貨幣が足りない場合、ドルで残りは支払われるということになるか、制限されることになるだろう。
このビットコインは今の中央銀行による管理貨幣制度と、銀行制に大きな影響を与える。そのため、中国のように、突如取引禁止令を出されたら、信用を失って、暴落壊滅させられる危険をともなっている。とくに、規制の銀行にとっては不利益の相手になるからだ。
また、ビットコインは本来の貨幣の意味である商品交換や分配とは逸脱しており、マネーゲームと金融取引利便性だけに焦点がおかれ、低所得者にとっては無縁であるばかりか、物価の不安定さを大きくさせ、有害となる。
しかし、ビットコインの誕生は現在の中央銀行制度と為替レートの不安定さを改革をせざるをえない状況に追いやるチャンスにもなる。
まず、為替レートが毎時毎分変化するような貨幣は物価が安定しないようなものである。その安定化をするためには、貨幣売買量による為替レートやドルペックをやめ、その国の平均物価に対応する購買力平価にすることである。
ただ購買力平価が平均物価に対応するかという問題があり、アベノミクスで最終的に物価よりも、給与が上がるかどうかの方が経済生活には重要であるように、その国の平均賃金による為替レートを決定できるようにすればより庶民生活に合ったものになる。
この賃金為替レートにするためには、各国の中央銀行は連合して取り決め、また、その為替手数料を1%というように決め、それを各国のベーシックインカムと国連ユニセフに提供することで、本来の貨幣の意義である商品の正札と分配を実現できることになる。
この中央銀行連合による為替レート決定と、各国へのベーシックインカムとユニセフへの提供はビットコインのような電子マネーを発行しなくても、現在の各国通貨だけで充分可能である。単に為替レート決定システムを作り、為替手数料をベーシックインカムとユニセフ基金にするというだけである。
銀行はビットコインのように、送金手数料で維持し、為替で儲けることがなくなるだろう。