分配マネーであるベイシック電子マネーを発行する大きな壁は現在のギャンブル投資ゲーム通貨マネーである。これは映画のアメイジング・グレイスのような、奴隷船の廃止と奴隷船遂行の法案対決であり、現在でいえば、脱原発と原発推進の法案対決である。
映画では現実の事実、愛と平等の感情論、署名活動でも、奴隷船利権に負けた。現在の原子力村に負けているのもそうである。分配電子マネーを案など、議会にさえ通らないし、一般には無視されている。
だが、映画において、その打開策が、まったく関係ない法案(仏軍の米国籍の船を取り締まる)を通すことだった。当時、奴隷船は米国の旗をあげて、運搬していたので、もし、米国の旗が運行不可能となると、奴隷船は米国に行くことができず、その利権はとれなくなる。つまり、法案を通すよりも、金儲けできないような法案を通すことで、奴隷船廃止に追い込んだ戦略だった。
昔から「毒は毒をもって制す」というのがあるが、これは柔道における「押さば引け、引けば押せ」というようなもので、ギャンブル通貨をさらに大きなギャンブル性の通貨を発行させることで、その通貨に規制がかかり、自滅させてしまう方法である。
ビットコインはまさにギャンブル性が強い通貨であり、その金儲けは数千数万倍にいっきに儲けられるものである。しかも、それは各国の法律にはひっかからないものだからだ。それは会員相互の取引にすぎないから、通貨という枠にも入らないとも判断される。
しかし、ビットコインは各国の規制がかかるとつぶされる危険がある。現に中国が取引中止の規制をかけた時はビットコインは暴落した。
ビットコインの発行は電子署名を使い、個人と個人がネット間で売買し、銀行を通さない。しかし、ビットコインの取引所は必要なので、そこは証券会社か銀行のような役割をしている。
しかし、ビットコイン取引所を作らなくとも、銀行やクレジット会社でも、取り扱うようにすれば、電子署名の二重不正を取り締まるような発掘システムを作らなくてもいい。
貨幣が価値を持つのは、金のように、一定の発行金額を決定するだけだ。各国通貨も価値も、その発行が無制限ではなく、一定の発行を決定することで価値を持つ。もし、増刷をすれば、その貨幣価値は暴落する。
最近、アベノミクスの金融緩和であるが、それは円の増刷をして、円の価値を下げた。しかし、先に、増刷したのはドルとユーロだったから、ドルとユーロの価値は下がり、増刷しない円が上がったにすぎない。
そうした通貨の増刷によって、通貨の価値が下がると、一定量の金の価値は上がる。ビットコインも少ない一定額2100万ビットコインにしているから加入者の増加によって、価値は大きく上がるのである。
通貨を一定額以上に必要なだけ無限に発行すると、ハイパーインフレを起こして、通貨は紙屑になる。また、借金もまた債権としての通貨であり、借金を多額に増やすと、返済不能になり、国家破産になる。日本が1000兆円もの借金があるが、その貸し主が外国ではなく、借り主と同じ日本であるから、自国内で国債の売買と価格調整できるので、倒産することはない。
ビットコインを各都道府県の自治体で、一定額発行し、その取引所を地元の銀行が運営することができる。
例えば、東京都でビットコインを発行し、その取引所を都民銀行が行うとしよう。
一番大事なのは、その発行額であり、その発行額の哲学で、その価値が決まってくる。
都民に出される生活保護費は4人家族で最低生活費28万円であるから、一人あたり、月7万円、年84万円になる。都民1300万人が最低生活保障費は年10兆9200億円である。
東京都のビットコインの名前をtomin の3文字をとって、tom とすると、1tom=1円 とすると、必要発行総額は10兆9200億tom=10兆9200億円
貨幣流通が米の同じ生産と消費に合わせた、基本的に一年で一巡するとした、景気策で設定した。
そして、両替計算しやすさと、投資しやすくするため、円の最高単位の一万円札と1都民コインで両替する。
一都民コイン=一万円、 1tom=10000 yen
そのため、都民コインの発行総額は10億9200万都民コインになる。この都民発行総額は都民の生活保護費と比例して決められる。ビットコインのように、何の哲学もなしに2100万ビットコイン発行と決めることはしない。
そして、このtom電子マネーは円だけでなく、ドルやユーロなどの通貨でも売買できる。その為替レートは毎日の通常の為替レートで計算される。
1tom=10000 yen として、初値で計算され、今日の為替レートは 1ドル=104円 1ユーロ=143円だから、円換算すると、
都民コインの為替レートは
1tom=10000 円=96 ドル=70 ユーロになる。
そして、送金・為替手数料は投資しやすいように片道0,5%にすると、100万円を都民コインに両替した場合、手数料はその0.5%の5000円で、0.5都民コインになる。この手数料は都民銀行の収益になる。
そして、毎日の都民コインの相場は売値と買値の平均値で、毎日の為替レートに合わせて発表される。
この相場はもし都民コインの買いが増えれば増えるほど、その価値は大きくなり、値は上がる。早く大量に初値で買い、上がったら、売れば莫大な儲けができるのはビットコインと同じである。
このように、各都道府県で、最低生活保障のビットコインを発行し、世界各国の通貨と交換だけでなく、各都道府県コインとも相場で交換することで、人気の自治体のコインが評判になれば、その価値があがるのは、その地域の生産があがるようなものである。