生き抜く知恵が命のバトンだ

日本人が最も愛する桜の木はソメイヨシノである。

世界中にある数百万本のソメイヨシノは同じ遺伝子をもったクローンである。

ソメイヨシノは花を咲かすが実を結む種はできない。それはメンデルの法則の確率で種ができない品種が生まれる。種ができなければ子孫はできないというわけではないことを証明しているようなものだ。

聖書の創世記で

「アダムの肋骨から女を造った。男の名はアダム、女の名はイヴ」

というように、人だって、ソメイヨシノのように 自分の枝を切って、それを接ぎ木か挿し木して 子孫を増やすことだってある。命のバトンは結婚して子孫を増やすことだけではない、原始の生物のようなアメーバーだって 自己分裂して子孫を増やすことだってできるのだから。

実際人間だって 技術的にもクローン人間を造ることだってできるが その運命はソメイヨシノのように 人に愛され 人による接ぎ木されなければ そのクローンは滅亡するだろう。

今年65歳になる。そろそろ命のバトンを子ども達に渡していかなくてはならない。

私の財産のほとんどは親の財産を引き受けただけのものであり、自分が造った財産はほとんどない。

私が子ども達に伝える命のバトンは一体何だろうか?

私が得た財産といえるものは、64年間この世を生き抜いた力 それは生き抜く知恵と信念ではないだろうか。

不動産や金銭のような財産は親子や親戚で受け継がれるが、環境に合わせた生命の進化してこの世を強く生き抜く力はその知恵と信念は親子に関係なく、次の世代へと引き継がれ 命はバトンされていく。

人類の歴史において、知恵は学問であり、信念は宗教や思想であり、それらは教育や慣習で引き継がれ、命のバトンがされていく。

ソメイヨシノが接ぎ木でかくも世界中で繁栄できるのは その生命力の強さである。近くに大きなしだれ桜があり、それを接ぎ木で増やそうとしてもできない。

今の世界の環境にあった学問や宗教や思想でないと、それらは衰退して消えていくだろう。特に核や原発のような技術は環境を破壊しても環境に適応しないので消えゆくだろう。

人類が生物界において繁栄できたのは環境に合わせた進化ができたからだ。

今の環境に合った新しい学問と宗教や思想をたった一人の人が見いだしても、それが人に愛されたら 命のバトンとしてソメイヨシノのように世界に広がり花を咲かせることができるだろう。

 

カテゴリー: 徒然草, 社会問題, 自然に生きる パーマリンク