みな、お金が紙幣かコインだと思いこんでいる。
でも、事実はそうはなく、100%利子付き債券である。
紙幣やコインはこの利子付き債券を保証する単なる数字にすぎない。
それにしても、どうしてお金が紙幣から債権に替わってしまったのだろうか?
♪ 政府紙幣と地域通貨
政府紙幣や地域通貨を作ろうとするのは、
中央銀行の独占紙幣製造権に対する反抗である。
反抗しないと、世界中の食料とエネルギーの所有権が一部のアメリカ人に持っていかれてしまうからである。
世界の基軸通貨がアメリカドルであるため、アメリカのドルの製造権を持っている中央銀行(FRB)の株主が世界のお金の所有権を持っている。その株主とは国債金融財閥のロックフェラーやロスチャイルドである。この2大財閥に世界は支配されている。
♪ 紙幣の発行総額
アメリカの大統領であったニクソンショックによって、世界は金本位制は崩壊した。それまでは世界の金の産出量が貨幣の発行総額であったが、アメリカのドル紙幣の発行総額が世界のお金の単位になった。しかし、ドル発行総額の決める基準はなく、無制限であり、各国の紙幣の発行額も無制限になった。
そのため、昔のトイツや日本、そして、最近のジンバブエのように、国が必要とするお金を無制限に印刷製造すると、ハイパーインフレになり、物価は天文学的になり、その経済は崩壊した。
そのため、政府紙幣や地域通貨を無制限に発行したら、同じ運命になることは確かだ。
そこで、紙幣に発行総額に限界を設けようとして、生まれたのが中央銀行による債権システムである。
♪ 債権の発行総額
お金はいわば商品の値札みたいなもので、商品の数とその価値だけあれば、すべての商品が物々交換に困ることはなくなる。そのため、世界の総生産GNPのだけあればお金の流通に困ることはなくなる。
しかし、それは生産された結果論である。生産される前にもお金は必要である。その生産に必要なお金が借金である。そして、生産後流通消費された結果が返済になる。
そのため、世界の総生産のために必要な借金総額が、お金の発行総額になった。
そのため、無制限に発行できる紙幣の価値は単なる数字に過ぎなくなり、発行総額に限界がある貨幣としての債権が正当の貨幣に替わったのである。
♪ 債権の流通総額
紙幣と債権の違いは紙幣の価値数字はけして変化しないが、債権の価値数字は常に変化することである。
債権発行時の価値が100とすると、それが売買で流通変動し、その借金返済がどの程度できたかによって、0にも、50にもなる。
これは商品生産前に必要なお金の総額と、その商品の生産後流通消費された総額の違いでもある。
もし、生産された商品がまったく売れなかったら、その商品の値札はゼロ(0)になる。当然必要なお金もいらなくなるので、債権貨幣は紙くずとなって燃やされる。
それは、債権の流通総額を返済の状況(世界総生産総額)によって、自動的に決められることを意味する。
それはまた、債権は減価する貨幣であることを意味する。そのため、返済状況によって、債権はけして増えず減るのが当然である。
♪ 債権は減るはずが増殖するカラクリ
前回、お金の製造独占権が銀行にあるかぎり、債権の利子(お金・債権)は銀行以外の国や企業や国民はけして支払うことができないことを説明した。
しかも、債権の発行総額は返済総額を上回ることはありえず、必ず、元金さえも返済できない状況になるのが生産と流通と消費である。
しかし銀行は利子を貸し出し手数料と偽って、貸した金額よりも、返済する金額が無限に増大する利子を正当化させたのである。これはまた、減価する債権のリスクを借り手に押しつけたのである。
いわゆるだます方より、だまされる方が悪い方式である。
しかし、国も国民も偽札が作れない以上、返済は無理であり、銀行はいずれその不良債権で崩壊することになったのが金融危機である。
唯一安泰なのは、中央銀行とその株主財閥だけである。国も銀行も破産するのは今のお金のシステムの結果である。