利益を求めるということ

 会社が利益を求めて事業を必死に行うが、この利益がお金だけになってしまう。そのため、もっともお金を合理的にかつ自動的に設けることを最終目的についしてしまう。

 そのため、合法的に、よりお金を儲けた会社が成功者になり、権力者になっていく。

 しかし、どんなに世界中のお金を持っても、その人がもっとも幸せになれることはないのが現実だ。

もし、お金が自分の利益をあらわす数字ではなく、社会の利益を表す数字であったら、まったく逆の世界が生まれる。

 会社は社会的利益を求めて事業を必死に行い、この社会的利益がお金だけになっていく。そのため、もっともお金を合理的にかつ自動的に設けることを最終目的についしてしまうだろう。

 そして、合法的に、よりお金を儲けた会社が成功者になり、権力者になっていく。その会社は世界中のお金を持って、世界は豊かになり、自分の会社も幸せになる。

 幸せは一人では生まれないからだ。相手あって生まれ、相手も自分も同じような快適な状態になったときに生まれる。

そこで、お金の改革というのは、

自己の利益を表す数字ではなく、社会の利益を表す数字にすることが大事になる

でも、そんなことできるのだろうか?

 そこで、お金がいかに生まれ、それが最終的にどこにいくのか?

 この始めと終わりに絞って、改革すればいいだろう。

1,自己の利益のお金の生成

  商品を物々交換するときに、その商品の価値を決めるのは、お互いの自己の欲求の大きさである。

 これは、商品価格をオークションで決定するように、お金は生まれる。その金額を決めるのはその商品をもっとも欲しい人である。

 自己の欲望の最大値=お金の発行決定額

2,社会的利益のお金の生成

 商品の価格は個人の欲望で決まるのではなく、社会の欲望で決まるようにすればいい。

 社会の欲望とは社会が個人の集合体であるので、個々人の欲望の平均値がその価格になる。

 社会的欲求の総量=お金の発行額

 3,個人の利益のお金の最終地

 最も個人の欲求が強い人のところに、お金が集まっていく。

 1個人にお金が集中し続ける

 4.社会の利益のお金の最終地

  その構成員すべてにお金が振り分けられていく。

  構成員全員にお金が割り当てされる

よって、

 社会的利益を求めるお金は、社会的欲求の量だけのお金が発行され、そのお金が、社会の構成員全員に、それぞれが必要なお金が割り当てされるものである。

例えば、100人の村で、食料=お金であったならば、

100人の村人全員が生きていけるだけの食料の生産量=お金の発行額

村人の個々人の健全に生きていけるだけの食料必要量=お金の割当額

 これが社会的利益を表すお金になる。

 持続可能な生産量を超えず、かつ、社会に必要な量を超えない生産量を世界全体が決定し、それで生産された商品を各国の個々人の必要に合わせた割り当てがされるようなお金になるともいえる。

 一言でいえば、

各個人に必要なものが世界から割り当てされる引換券」になる。

 そのため、政府が国民に必要な予算を組んだ分だけのお金を発行し、そのお金を各事業体や個人にお金を提供するお金になる。

 そして、そのお金は翌年の予算が組まれるときに、自動的に使用できなくなる(廃棄される)お金であれば可能になる。

 一言でいえば、

 社会的利益を求めるお金とは政府予算割当額であるといえる。

しかし、

 これはまったくの社会主義になってしまい、政府が個々人の必要量を決定するということになり、個人の自由がほとんどない社会になってしまう。

 そのため、政府の予算発行割当額のお金の有効期間の長さを調整し、その毎年の減価率と、新必要な予算額で、毎年の予算発行割当額は補正予算にする必要があるだろう。

 そこで、毎年お金の減価率を借金返済額を除いた、国民のためのサービスに毎年必要な税額にすればよいことになる。

 例えば、毎年のお金の流通総額が500兆円で、税額総額が50兆円ならば、減価率は10%になる。そうすれば、10年に一度の政府予算が100%入れ替えできることになり、個人の自由は10年間は保証された計算になるだろう。

また、税金が目的税に変化するように、お金が商品券のように変化し、衣食住に合わせた減価率が生まれ、お金にも衣食住のような限定的な商品交換になり、それぞれの減価率が定められるようにすることで、もっと、個々人と社会の利益の調和が計られる工夫がされてくるように思える。

例えば、衣のお金、食のお金、住のお金、その他のお金の4種が発行され、それぞれの有効期間が定められれば、より、個人の利益と社会の利益が調和できることになるだろう。

☆プレミアム地域商品券

 この社会の利益を求めたお金に一番近いのが、「地域振興券」である。今年、2兆円の現金給仕金を各自治体が、さらにお金を出して、プレミアム地域商品券を、期限付きで発行した。これはお金が使える地域を限ったものであり、しかも、日銀券との差額をつけた。その平均は、1年間のプレミアム商品券の減価率は約10%だった。

 つまり、自然に、お金のもっとも効果的な使い方をそこに暗示しているのである。

☆ プレミアム食料商品券

 もし、失業者が多くなって、生活困窮者が多くなった場合、必需食料品だけを買える商品券を日銀券より10%高く、その使用期限を1年間にする。それを失業者や生活困窮者のみに配る。そして、それは法的に使えるお金として、日本中の食料交換がどこでもできるようにする。

このように、お金がもっとも必要な人に必要なだけ割り当てされるようなお金を発行し、自動回収することで、現在のお金が投資のギャンブルゲームに使用される危険性を回避させるのである。

その他、医療券・教育券・環境券を期限付きと減価率(プレミアム)で、発行する。そして、それに必要な日銀券そのものも、毎年10%でも減価させていけば、10年後には、日本の借金はなくなり、お金の独占的発行権は日銀や各銀行から国だけに移行することで、中央銀行による借金返済システムは廃止され、もう二度と、日本国は銀行や投資家に借金し、その利息を国民の税金で支払う必要がなくなる。

 その後、日銀券は廃止され、各商品券がそれぞれの減価率で発行廃棄されて、お金の循環がされていけることになるだろう。

以上をさらに整理すると、

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 まず、現在の日銀のシステムの問題を下記で詳しく教えている。
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1188507_629.html

1,まずお金を作る権利を国が取り戻すこと
2.お金を永遠不滅な数字に基づいた貸借システムを廃止すること
3,お金を自然の流れに合わせたゲゼルの減価する貨幣を基本に構築すること
4,お金の発行額を個人の無制限な欲望に合わすことをやめること
5,お金を発行額を地球環境に合わせた循環生産できる量にすること
6.ダグラスの社会信用論を元にした、お金の循環の最終地を国民一人一人の必要に合わせた割り当てがされるようにすること
7.税金を必要としない、減価貨幣の減価分を税金に充当すること
8.お金の無制限な使い方(期間・内容)を改めること
 A,どんなお金にも通用期間をつける
 B、国民が最も必要とする政策内容のお金を作る
 C,お金をギャンブルのコインにしないこと
以上の方針に基づいて提案したのは、
 そのわかりやすいモデルとして、どんなお金も細胞のように、10年間でまったく新しくなる(減価率は年10%)ように設定しました。(これはお金の内容に合わせて変化します)
  
1,現在の円と中央銀行制度を10年後廃止します。
2.10年間の通用期間(減価率10%)のある新円を発行し、今までの円もまた毎年10%減価し、10年後には100%減価して、通用できなくする。
 新円と旧円の交換率は 1,1:1 にします。
3.さらに、政策に合わせたプレミアム商品券を国が発行し、それは新円よりも価値を10%アップさせて、プレミアム商品券:新円 を1.1:1の交換率にします。
 これは今年の2兆円の給付金を各自治体が10%アップして、地域で流通させるプレミアムしょ商品券と同じですが、国が発行するので、各自治体がその財源を負担することはありません。

4.プレミアム商品券は政策に合わせて期限付きで発行される。
 すべて、通用期間10年で減価率は10%にする。
 その種類の例
 A,食料券 (失業者や生活困窮者の生存を補助する政策)
 B,教育券
 C,医療券
 D,環境券
 E、景気券
 F、道路シンフラ券
 G, 特定地域振興券 など

5,10年後すべての税収を廃止し、その分を減価する貨幣分に充足させる。

 すべての税金を10%ずつ減価させ、10年後廃止する

6.国債や外債などの金融商品のすべて、減価させ、10年後債務ゼロ、価値ゼロにする。
 
このトップダウンの計画に基づいた、ボトムアップする地域通貨をその会員同士で創り、それが、特定地域振興券と合致するように改革していく。

新地域通貨 ボトムアップ

1.会員を募集し、その会費と寄付金を財源にして、地域通貨を10%アップして発行する。
2.10年の通用期間で減価率10%にする。
3,会員になった人全員に、地域通貨を毎年、11、000円(財源は10000円)を支給する。

(毎年発行される地域通貨は10%アップの交換率があがり、介護地域通貨・コミュニケーション地域通貨・リサイクル手作り品交換地域通貨・講演PR地域通貨券を発行し、トップダウンの政策と連動させる。通用期間を1年にして、ベースの地域通貨との交換率を10%減価させる)
4,この地域通貨を使用しなかった場合、10年後は通用できなくなる
5.通用期間が終わった地域通貨は新円に交換できる。(途中で交換はできない)
 その交換率は1,1: 1 である。(新円とは日銀券が廃止されて、新しく発行された新円のことで、もし、日銀券が廃止されずに、新円が発行されなかったら、旧円である日銀券とは交換はできない)

 6.会員相互のどんなサービス、どんなモノにも通用する。

以上の案を、トンネルを掘るように、トップダウンとボトムアップで貨幣改革をする提案をします。

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