一世紀以上生きている人のことをセンテナリアンといい、日本では65,692人世界では約450,000人いる。
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長寿にかかわるのは細胞老化・免疫応答の低下による弱い全身の炎症である慢性炎症(CRP)で、それが低いと長生きすることがわかった。
このCRPは人間ドックで調べることができ、1.00以上は異常、0.31~0.99は要注意、0.30以下は基準範囲である。
同じ遺伝子である一卵性双子の調査して、その寿命に大きく違いがでて、
遺伝要因は25%、環境要因は75%であることが解った。
世界の長寿スポットであるイタリア南部のアッチャローリの地中海料理(魚・オリーブオイル・ナッツ・野菜が多い)を欧州5か国の高齢者に1年食べさせた結果、3か国は慢性炎症が低くなったが、フランス・イギリスがほとんど変化がないことが解り、食事の効果は人種、ライフスタイル、性別などの要因で違ってくることも解った。
長寿村の中国巴馬ヤオ族自治県を調査して、腸内細菌が他とは異なることを発見した。
つまり、同じ食事であっても、人種・地域などの違いによって、炎症を抑える効果に違いがでる。日本なら魚・大豆やヒジキ・ニンジン・海藻・味噌汁の日本食が抗炎症成分がより効果があるともいえる。
イタリアのサルデーニァ島は男性の長寿率世界一で、男女比1:1(日本は1:9)で、その理由は、一日あたりの歩行距離8キロ、急こう配の地形、負荷の強い行動にあり、毛細血管の微小循環が良好であることが老廃物をより廃棄させることにつながっていた。
さらに、心の持ちようが慢性炎症を抑える。
満足度とCTRA遺伝子群の関係があり、ストレスがかかると働きが強くなり、満足度が増えると働きが弱くなる。CTRA遺伝子群が弱くなると、慢性炎症が抑えられる。
炎症を進める満足感は、自分の食欲・性欲・買い物・娯楽の快楽型であり、
炎症を抑える満足感は、ボランティア活動・世のために働く・家族を大切にする・アート作品を発表するなどの生きがい型である。
人間の脳や神経は社会とつながりお互いに助け合うよう生物学的にプログラムされていると考えられる。
世界最高齢のイタリアの116歳エンマ・モラーノさんはここ14年間一歩の外をでず、寝たきりだが、
「今ここにいて独り身でいることが一番幸せです」と答える。
70歳を超えると身体機能は衰えるが、80歳を超えると、今の環境を肯定的にとらえるポジティブ感情になっていく、老年的超越になる。
若者は良い印象と悪い印象は同じく記憶するが、高齢者は良い印象を悪い印象の倍記憶する。それが高齢者の独特な心理である。それは残された人生を感じ、自然とポジティブな感情へとなっていく。
記憶は衰えてきても、感情を司る前帯状皮質は衰えることはない。
1人寂しく過ごしていても、実は豊かで幸せな時間を生きていることが明らかになってきている。
100歳になると、急激に、より幸福感が増え、より生きがいを感じるようになっていく。
105歳になった医師日野原重明氏の2つのメッセージ
・新しいことを創(はじ)めることを忘れない限り、人はいつまでも若く生きることができる・・・マルティン・ブーバー
・・プロダクティブ エイジング 年をとっても観光のまま活躍し、社会にも貢献し続ける”生涯現役人生”が、人生のゴールである。Keep Going
また他のセンテナリアンの言葉
・せっかく生きたんだから 生きられるだけ一生懸命生きていこうと思っている
・人生を楽しむそれだけです。そこに秘訣などありません。
・老いるとはすてきなことです。なんとすばらしいことか!!
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私の親もその親もみな75歳で亡くなったので、私の寿命も75歳と思っていたが、どうやら、その遺伝的確率は25%で、私のポジティブな気の持ちようと、食と運動で、100歳を超えるセンテナリアンの仲間入りも75%のあるということだ。
となると、もっとゆったりとポレポレ生きられそうだ。