考えず五感で観じるマインドフルネス

座禅などの宗教性を取り去り、科学で瞑想の効果を確めたマインドフルネスが盛んになっている。

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イギリスでは医療現場で、うつ病や不安症 パニック障害などのストレス治療に使われている。

うつ病においては再発率を抑える効果は抗うつ薬よりも大きい。(うつ病発生時には逆効果になりやすいので注意)

思考や認知など知的活動のまとめ役をする前頭葉にあるDLPFCの活動が大きくなる。

何もしないでリラックスしている状態では、頭の中の一部が活動的になり、それは丁度車のアイドリング状態になり、それをデフォルト モード ネットワークといい、脳の中でさまざまな雑念が浮かびそれがストレスを生み出す。

瞑想をすると、DIPFCが働くことでデフォルトモードネットワークがうまくコントロールされ、ストレスを感じなくなる。

雑念がぐつぐつ噴き出すと、自分がその雑念に飲み込まれ、考え過ぎてしまい、ストレスが増えてしまう。そこで、瞑想によって、「今いろいろ自分は考えているなと気付くこと」で、そうした雑念から意識を離して傍観する。自分の増粘だけでなく、自分の身体やまわりの環境の状態まで気付くことが訓練であり、ポイントである。

マインドフルネス方法

1.呼吸に注意を向ける・・息が入ると膨らみ、息が出ると縮みと唱え、その時大事なことは呼吸をコントロールしないこと、体に任せて追いかけていく感じでよい

2.雑念に気付き、呼吸に注意を戻す・・雑念が出たら、「雑念」と声をかけて、「呼吸」に戻りますと声をかける

3.いろんなものを同時に感じる・・注意のフォーカスを広げ、それをパノラマ的な注意ともいう。体全体の背すじとか接触面とか重心とかを感じ、雑念が出てきてもそれを漂わせておく、周りの音や空気の流れを同時に感じ取り、呼吸の膨らみと縮みに戻す。

4.瞼の裏に注意を向け、ゆっくりと目を開ける

瞑想は気付き、また目覚めであり、雑念に取り込まれると、寝ているのか起きているのかがわからない夢うつつ状態であるが、雑念から離れて、眺めている状態は目が覚めている状態なので眠くならない。

周りの空気とか音とか、自分の身体の状況とか全体を感じ取るのが瞑想が目指すところであり、毎日10分とか慣れてくると30分くらいするとよいし、自然の公園の中を考え事をしないで、歩くと、回りの刺激を五感で感じることは共通しており、同じ効果が得られる。

瞑想で脳の構造が変わる

毎日45分8週間行った結果、脳の海馬の灰白質の約5%大きくなり、これは新しい能力を身につけるときの脳の偏かに匹敵する。海馬は記憶や感情のコントロールにかかわる部分であり、ストレスをうけると損傷し、うつ病になる。さらに、不安や恐怖といったストレスに反応する偏桃体は5%減少していた。瞑想すると、損傷した海馬を回復させ、、過剰な偏桃体を抑えることで、ストレスを減らすことができる。

年齢に関係なく、脳は使うと変わってくるそれを脳の可塑性という。

瞑想は脳だけでなく、病気やストレスに関係している遺伝子の活動までも変わる

瞑想を一日しただけで、肥満・老化・がんなどに発展する慢性炎症に拘わっているRIPK2遺伝子の活動が下がることが解っている。

考えるより、五感で、感じていこうとするのがマインドフルネスである。

 

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