男はつらいよ 39作目 寅次郎物語1987年
甥っ子の光男が寅さんに聞く
「おじさん、人間は何のために生きているのかなあ」
「うんなあ・・難しいこときくなあ。・・・うんなんというかなあ・・
ああ、生まれてきてよかったなあ というときが何べんもあるじゃない、ね、
そのために人間生きているじゃないか?
そのうちおまえにもそういう時がくるよ。まあ頑張れ」
と、光男の肩をたたく。
寅次郎サラダ記念日1988年
大学受験に悩む光男が荒川を二人でながめるおじさんに聞く
「大学にいくのはなんのためかなあ?」
「決まっているでしょう。これは勉強するためです」
「じゃあ、なんのために勉強するのかなあ?」
「人間長い間生きていりゃあ、いろんなことにぶつかるだろう、なあ。
そんな時俺みたいに勉強してないやつは、
このふったサイコロで、出た目で決めるとか、
その時の気分で決めるしかしょうがない。なあ
ところが、勉強したやつは、自分の頭できちんと筋道をたてて、
はて、こういう時はどうしたらいいかなと、考えることができるんだ。