国の借金を金持ち税に、国民の税金を国の投資に

藤井財務相が50兆円超の赤字国債を出そうとしている

 これには民主党のマニフェスト違反のような批判があるが、今の中央銀行システムでは借金をすることから経済が動くようになっており、国民が借金して家計をやりくりすることとはまったく違うので、将来国債のデフォルトと金持ち税を見込んでやるとしたら、賢い選択だろう。

それにしても、命を基本にした期限通貨システムから、このような国債と税金の関係はまったく逆に見えてくる。

 そもそも、お金は本来国が発行すべきもので、国が金持ちに借金すること自体おかしなことである。

国民の家計と国家の家計とはまったく違っており、その決定的違いは、「国はお金を製造できるが、国民は製造できないで、使うだけ」ということだ。

 今の中央銀行システムでは、国も国民も、国際的金持ちに支配されてしまう構造だから、国も国民も金持ち一族に借金し、利息を付けて返済しなくてはならなくなっている。そのため、世界は金儲けのために生産・流通・消費され、金儲けできない商品と人はゴミになってしまう。

 こうした金持ちの権力世界を打ち崩す最も簡単な方法はたくさん借金をして、生活困窮者を助け、その借金の返済を不履行して、破産することである。信用創造されたお金は返済されないと崩壊するからだ。

 命を守り、自然循環する経済にするには、「いかに今の中央銀行システムを崩壊させ、新しい減価する貨幣システムに変換するか」という点である。

 過去の崩壊と未来の創造を同時に行っていくことが必要である。これは、生ゴミを堆肥にして、新しい野菜を生産する手順と同じである。

 この手順でいくと、国債は金持ちの余った金の投資手段から、金持ちが国を支える寄付金になり、それが強制的な金持ち税になっていく必要がある。

 国民が支払う強制的税金は、自主的な国への投資(国債)になり、国が直接国民に借金をして利息付きで返済するようなものになってくる。

 政治が民主主義というならば、経済も金持ち主義から国民主義に移行してもおかしくないはずだ。

 お金が生産流通消費の道具であるならば、それを行う国民の命と労働が主体であり、お金はその道具に過ぎない。そのため、国は国民の命と労働に対して借金をし、その道具である金を必要以上に持っている金持ちには強制的に税金を徴収して、国民の命と労働に対して返済させる必要があるだろう。

つまり、金持ちが税金を払い、貧乏な国民が投資をするような逆転した経済社会にすればいいのである。

人が酒を飲むなら正常だが、酒が人を飲んでしまう酒乱は異常だ。

これとまったく同じような世界が今の金乱状態である。

人が金を使うのは正常だが、今は金が人を使っている異常事態である。

金儲けの暴走を止めないと、世界は沈没してしまうだろう。

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国の借金を金持ち税に、国民の税金を国の投資に への2件のフィードバック

  1. Pika のコメント:

    ほんとにそうですね。
    金儲けの暴走を止めたいです。

    派遣先の会社でなんとか売り上げを伸ばそうと、社長もがんばってるんですが、
    たいていの机の上のきれいなしごとは、成熟産業となってきており、
    わずかなサービスの差でしのぎをけずっています。

    なんか、もう、むだに資源を使って、高サービスを提供したり、
    お客様をわがままにさせるのも、限界といったところです。

    雇用が創出できるしごとも限界です。

    それでも、世間には「働かざる者喰うべからず」の恐ろしい原則がまかりとおって、
    こんな強迫観念が、失業者の絶望を生み出してると思うと、
    まったく、おかしい世の中です。

    未来映画でよくある完全管理社会で動いているアンドロイドのようです。

    おっしゃるとおり、
    この社会の暴走をとめないと未来はないと感じます。

  2. ゴン のコメント:

    昨夜ターミネータのドラマがあったのですが、これはまさに人類が作り出したロボットが人類を殺戮しようとするものです。人間対ロボットの戦いですね。
    この映画は今の人類の直感を実によく表しています。
     今のロボットとは今のお金のことです。人間対お金の戦いです。お金が暴走して人類を抹殺しようとしています。人の命を守るお金ロボットと、人の命を破壊するお金ロボットとの戦いといってもいいですね。

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