とうとう麦・蕎麦・陸稲の実験結果が出た。
例年だったら、梅雨明け頃であるが、今年は22日も早く梅雨明けがあったせいか、毎夕水やりをして、陸稲の芽が出ることを祈り続けた。
1、蕎麦と陸稲の種を4月初めに播いた結果
陽が当たる通路側は線播きした陸稲は10センチくらい芽がでた。
だが、90%は蕎麦や雑草に負けて芽が出なかった。
三度、雑草を抜いたが、やはり、蕎麦と雑草負けして5センチくらい芽が出ていた陸稲は消えていった。
2.古代麦と蕎麦と陸稲
4月初めに、古代麦が10センチ芽生えているとき、その麦の間に、陸稲を線播き、蕎麦をばら撒きした結果は・・・
100%近く陸稲の芽は一切出なかった。
5%くらい蕎麦だけが平均20センチくらい芽が出た。
例年の雑草の4種類くらいが平均15センチくらい芽生えた。
それが95%であり、一度根っこから引き抜いても、二週間後はもっと大きくなり、
平均30センチほどの繁茂した。
古代麦も蕎麦も、ほとんど人が何もしないでも自然に育つ。
だが、陸稲は人がどんなに水あげ、雑草抜き、マルチシートにしても、手間と費用がかかり、自然には育てることは難しい。
いったなぜか?
陸稲は水稲でなく、畑でも稲が育つよう品種改良されたものである。
その品種はとトヨハタモチがほとんどであるが、その畑作が難しく今はモチ米として流通しているのは水田で栽培された水稲である。
それは稲が夏草で水辺に生えるのが原種の特質であり、どんなに品種改良(遺伝子組み換えも含む)しても、人手と資本をかけなければ冬にまた畑には育たない。
その原種の稲の特質にあった自然の育て方をしないと、
労多くして功少なし
骨折り損の草臥れ儲け
犬の尾を食うて回る
なぜ?犬は自分の尻尾を追いかけるのか?
それがストレスであるとしたら、その結果はさらなるストレスである。
タバコやギャンブルの依存症に通じるものである。
その欲望は自然に合っているか?
水草の稲を畑で育てようとするのは人間の欲望であって、稲の欲望ではない。
人間が食べやすくするために、稲のような他の生物をいろいろと品種改良したり、農法を変えたりすることは、人間の都合勝手のエゴであり、相手との共存を考えすに強制的に支配しようとする人為的であり、それは多種多様な生物が共存して成り立つ自然の欲望に合致していない。
どんな夢も叶うと言うが?・・・・?
あきらめずに、コツコツやっていればいつか叶うともいうが・・・?
それらの行為がよくよく他との共存ではなく、自分だけのエゴのためだったとしたら、そんな夢も欲望も、叶わない方が世のため人のためであろう。
陸稲だって、その気持ちになれば、無理してストレスを感じて、生きようとはしないだろう。
人間からいくら過保護に育てられても、それはよけいなお世話であって、無理やり生かされるより、自殺してしまいたくなるのがむしろ自然ではないか?
麦と陸稲の二毛作を8年間追いかけてきたが、
今回の古代麦と蕎麦と陸稲の三毛作の実験結果において次のような結論が出てきた。
1.いろいろな麦を育てた結果、6500年間も品種改良されていない古代小麦が一番自然に育ちやすく、その味も美味しい。粉に加工しなくても、そのまま粒としてごはんのように食べられる。
それは品種改良したり、遺伝子操作したりして、人間の都合のいいように作られたものは アレルギー反応が出たり、その品種をめぐって、お金や権利で喧嘩の種になりやすい。
自然の品種に、著作権はない。それらを中心に手間がかからない自然に育つ作物を中心に農業していこう。
2.陸稲トヨハタモチの栽培を諦めることにする。
今回 陸稲の種20キロ、自家栽培の陸稲の種5キロを全部播いた結果が、ほとんど芽が出なかったことから解ったこと。
二毛作自体、手間がかかるので、しかも畑作だったら、手間も費用も半端なくかかり、自然に合致しない農法であり、「諦めが肝心」である。
自然に合致しない夢は諦めた方が無難で、取り越し苦労しなくてもすむ。
3.野沢菜と蕎麦は自然に育つ
8年で、自然に繁茂したのが野沢菜である。
7月で枯れ、その種が零れ落ちて、また芽が出てきた。
蕎麦の種も零れ落ちて、そこからまた蕎麦の芽が出てきた。
昨年地這えキュウリの種をたくさん自家採取して、今年播いたが、まったく芽が出なかった。
その地這えキュウリはF1種か、品種改良されたものであったと思われる。
今後、種を自家採種また、採種しなくても、毎年芽を出すような雑草のような作物を中心に、雑草負けしない、雑草と共存できる作物を探すため、陸稲をやめたところに、ランダムに種や球根や苗を植えてみる実験に切り替えることにした。
蕎麦や野沢菜や長ネギのように雑草まけせず、手間もかからなく育つ作物を探す旅をしていこう。