モノでなく心を売れ

マレーシアで長年銀行屋さんだったタメに、ボルネオ学会で発表するプレゼンのタイトルのことを相談した。

アブラヤシを売るよりジャングルを売れ(Sell jungle from oil palm)

ところが、ジャングルを売るという意味を逆の意味のジャングルを開発すると勘違いして、

ジャングルの環境保護とは逆にとらえた。

そこで、環境保護する観光事業の意味だと言ったら納得してもらった。

この発想は

麦を売るより麦の風景を売れ!

という視点の転換を応用したものだ。

時代屋の女房という映画の始まりに

ふらっと骨董品屋に立ち寄った女が

「商品を売るのではなく時代を売る時代屋さんね」

「いろいろな時代を売る時代屋かあ・・・」

こういう発想は意外と理解しにくいみたいで、

タメの陶芸品を買うとき、

その陶芸の芸術的美を判断して買おうとするタメが多かったが、

私はこう答えた。

「陶芸品を買うのではなく、タメの心を買うのだよ。

タメが教師をやめて、陶芸の道に老後を生きるその姿に元気づけられるだろう。

その陶芸の価値がどうのこうのではなく、タメがその陶芸を作ったことに意義と価値がある」

モノを買うのではなく、その心を買うのではある。」

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私が営業マンまた小売店をしていたとき、

「商品を売るのではなく自分を売れ」

というのが、私のモットーだった。

それは寅さんの露天商と同じで、

どんなガラクタであっても、そこにストリーと語りを入れて、面白おかしく売り切ってしまう。

お客は

ガラクタを買うのはなく、寅さんの口上のストリーと寅さんの人格を買う

のである。

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今時代はモノから心の時代へと変貌している。

それは

経済社会から環境社会への変換でもあり、

お金から命への価値転換の時代でもある。

それは

贅沢よち質素な生活に価値が出てくる時代でもある。

新しくなるモノより変わらない心に価値が転換している。

それは

縄文と現代の心が変わらないモノの価値を探すようなものである。

八頭身の美より健康と個性美への転換でもある。

それは

肉体という常に変化し、現れては消えゆくモノに迷わされず

心という数万年前から今後のまた人類の変わらない心に焦点をあてて生きていく、

選んでいく、判断していく・・・そんな時代が来たということだ。

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