景気対策には消費税より財産税の導入と増税

 お金が体内の血液のように各細胞にくまなくゆきわたるようにする必要がある。現在のような借金から作られるシステムを変えることができない場合、お金の循環にとってもっとも大切になるのが税制である。

 今、財源を借金に頼らず、消費税増税で社会保障をしようとしている。この場合一般消費を減らすことにつながり、一般景気が悪くなるが、社会保障関連に増税分が投入されるので、その分景気がよくなる。不景気はいわばお金の流れが滞ったために起こるものであるが、こうした対策は一方景気よくさせ、一方景気を悪くさせるだけの、一時しのぎにしかならず、全体的な抜本的解決策にはならない。

 そのため、借金経済にあった税制改革をする必要がある。借金経済とは金持ちが金を貸して不労所得を得、貧乏人が金を借りて働く労働所得を得ることである。金持ちはさらに金持ちになって働かず、貧乏人はさらに貧乏になり、「働けど働けどなお楽にならざり」になる。

 こうした借金経済に対する最も効果的な税制改革はいわば「金や財産をたくさん持っているだけでどんどん損をするので、金を使い、財産を売り払う」ように持っていくことである。

 例えば、荒れ地になっている土地にかかる固定資産税を増税すると、持ち主は土地をもっているだけで高い税金を払うだけなので損をするため、すぐに安く売り払うか、公共団体に寄付をするだろう。そして、その荒れ地を生かせる人がその土地を買うか借りることができるようになる。

 また、銀行に1000万円以上のお金を貯蓄しておくと、その利息よりも財産税(流動資産税・金持ち税)の方が大きくなると、損をするので、1000万以上のお金を持たないで、消費をしようとするので、景気がよくなる。

 国公債が1000兆円あったとしたら、その利息で儲けることができるのは、財産が1000万円以下の国民だけで、1000万以上の財産がある国民は財産税で損をすることになるので、その国公債を支える国民は中産階級の国民だけになる。

 いわば、貧乏人の不労所得を増やし、金持ちの労働所得を増やす政策が財産税の増税である。こうすることで、健康をとりもどす運動をして血液循環と体力を全体的によくすることができる。

 お金はあればあるほどいいのではなく、自分にとって必要な分だけのお金と財産があることが最もいいという意識が消費税増税ではなく財産税の導入と増税である。

 

 

 

 

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