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金から紙幣へ、紙幣から電子マネーの時代

日曜日, 1月 15th, 2012

 復興カードに対する専門家の意見を聞きたかったが、まだ沈黙のままだ。人が沈黙する理由は、「1.理解不能で答えようがない 2.理解できても、返事してしまうと、食いつかれてやっかいだ 3.まったく誤解し、無視した方が無難」というようなことが考えられる。反応がないのはつまりNOである。それでもYESの場合は影ながらのファンであろう。

 しかし、意見があるかないかは、たった一つの理由だろう。「提案者が有名人か無名人か」だけだ。

 さて、最近の提案をより理解してもらうためにまとめてみた。

「通貨は世界で一つにつながっている」から、通貨を改革する場合、地域・国内通貨だけではなく、世界全体の通貨を意識して実行する必要がある。

 今回の「復興クレジットカード」と同時に「基軸通貨を為替レート計算機へ」の提案をしたのはそうした理由からだ。通貨の改革はトップダウンとボトムアップの同時進行が必要性ありと判断する。

 世界の通貨は、「金から紙幣へ、紙幣から電子マネーになっている」ことの認識から出発したい。

 世界に一定量しかない金、いくらでも印刷できる紙幣から、計算し統制しやすい電子マネーになったのは自然である。

 借金という金(紙幣)は存在しないが、借金や貸金という電子マネーは存在すると言える。その電子マネーの材料である電子はプラスとマイナスからなるように、電子マネーは相対する借金と貸金の両方あり、それが一体となって成立できる。

 借金はまた「借りたら、利子を付けて返す」という信用で動き、その利子は金額を自己増殖させる。しかし、返済できないと信用は落ち、不良債権となって紙くず化する。今はそうした世界不況だろう。

 その不況が米ドルの不良債権から始まって、ドルは暴落し、各国通貨の基軸という支えを失った。さらに、各国の国債も膨大になり、その償還も難しい昨今である。

 これを回復するには、「借りたら100%返すことができる」信用を持つことである。その100%の信用は人間の労働努力によっても、投資ギャンブルによっても生まれるものではない。ロケットを月に確実に着陸させ、地球帰還させられる科学数学のような、100%確実性のある返還システムである。

 その100%信用=科学数学を使ったボトムアップ通貨改革が、一切の紙幣も、クーポン券も使わない、すべて電子マネーによる「復興クレジットカード」である。それは、紙幣を発行する日銀でなくとも、電子マネーを発行できる財務省でもできる。

 例えば、今一番必要な復興費100兆円 を財務省の預金通帳に新たに記入すると、新マネー発行になる。そのお金の財源は明日から入るであろう国民全体からの復興税になる。それは国債のような借金であるということで、100兆円の数字の前に日銀券の電子マネーと区別して、復興の頭文字Hをつけて、H100,000,000,000,000円と返済しやすいようにする。
 この100兆円を10年国債のように、10年で全額返済するには、10年は3650日であるから、1日あたり国民全体で返済額274億円である。国民1億人だとして一人一日274円、月にして8200円、電気ガス水道代金くらいになる。

 しかし、この復興税は国民が平等に負担しなくていい。金持ちは多く払い、貧乏人はほとんど負担しなくていいのが税の公平性である。この復興税は消費を下げる消費税ではなく、消費をうながす貯蓄税であることが必要である。

 財務省は被災者や被災企業に、復興費のための義援金を送金する。彼らの銀行通帳には、復興の頭文字Hのついた復興金として記載される。

 そして、被災者は、財務省から贈られた10万円を復興クレジットカードで、スーパーなどで、1万円買い物をすると、その分は預金から引かれ、その売上げ金はスーパーの預金通帳にH10,000円と記載される。スーパーはやはり財務省から贈与されたクレジットカードで、仕入れた野菜の代金1000円を農家に払うと、農家の通帳にはH1000円と記載される。

 こうして、国民全体に復興費は分散していき、それらの多くの復興費は優良企業である利益を多くあげたところや、家賃収入などの多い金持ちのところに貯金される。

 その貯金に税金が復興税としてかかり、100万円の復興金が1ヶ月貯金されれば、その1/3650×30日=274円×30日=8,220円の復興税になり、通帳には、支払の欄に「H8,220円」残高は「H991,780円」と記載される。

 もし、被災者が1ヶ月間、贈与された10万円のうち、1万円使い、9万円残していたら、その1/3650×30日=740円の復興税になり、支払の欄には「H740円」残高は「H89,260円」となる。

 つまり、復興金はすぐに使わないと復興税として差し引かれるので、復興のお金はどんどん使うことになり、また金持ちも、復興に必要な再生可能なエネルギー事業に投資していくので、復興が速まり、また景気もよくなる。

 もし、サラリーマンがボーナスをもらったら、第一に貯金かローン返済である。これでは景気はよくならない。ちなみに、消費税を倍にアップしても、社会保障費には使われず、ほとんどは国債の返済に使われる。つまり、消費を下げ、金持ちはさらに貯蓄を増やすので、逆効果であろう。

  こうした電子マネーによる貯蓄税は財源が心配される年金や健康保険にも応用可能である。

 人が貯蓄するのは将来の病気や教育、そして生活の不安のためであるから、その不安を解消させれば消費が増え、景気は回復する。

 こうした貯蓄税による社会保障は紙幣ではなく、電子マネーでしかできない。へそくりには税はかけられないからだ。

 ニクソンショックで金本位制から、紙幣による管理通貨になったが、今の時代は紙幣はほとんど使わないで暮らせる。VISAなどのクレジットカードさえあれば、なんでも買い物ができる。こうした「お金のいらない社会」とは「電子マネーによる管理社会」のことであろう。管理できないような基軸通貨紙幣なんかはもう時代遅れである。

 そもそも、各国通貨は自国の商品を売買するために発行される。それは地域通貨のように、無から有を生み出すことができ、各国の中央銀行は金のような財源なしで、国内の商品をすべて買って手にすることができる。そんな紙幣を中央銀行は無制限に印刷できるのである。

 世界中の商品をすべて買うことができる米ドル紙幣を財源なく、無尽蔵に印刷し発行できるのは、米国ではなく、FRBという一般の一株式会社である。その株主の多くは投資銀行である。そうした投資銀行だったリーマンブラザースが65兆円もの負債をかかえて倒産し、世界不況になったのは数年前である。

 そうしたFRBなどの各国中央銀行はこの世界不況を正常化させる力などない。それはとにもなおさず、紙幣発行では世界経済は維持管理できないという証拠である。

 いまや、信用創造による通貨発行が主流である。世界中の商品が買えるような世界共通通貨としての基軸通貨紙幣は必要ない。 基軸通貨が必要なのは、各国通貨を自国通貨に両替するためだけである。ならば、各国通貨の為替レート表一つあれば、事足りることになる。

 これは自国通貨を持っていれば、世界中の通貨と両替でき、どこでも旅行ができるということである。

 為替レートは、米ドルを基本にしなくてもよく、どの国の通貨も基本にして計算されたものであり、そこに基軸通貨という通貨なんかはない。 

 問題なのは為替レートを決定する仕方である。米との変動相場は通貨売買市場で決まり、その変動相場で決まった米ドルに対して、その固定相場を採用している通貨は米ドルと同じ高低をすることになる。そのため、為替レートは米ドル(基軸通貨)への投資次第で大きく変動する。

 これでは各国の為替レートが不安定になり、世界経済は混乱することになる。世界経済を安定にさせるには、為替レートの健全な決定をすることが不可欠である。

そのためには、

1,基軸通貨米ドルは廃止し、新基軸通貨紙幣を新たに発行しない。
2,米ドルは各国通貨と同じく米国内だけに通用するようにする。
3.必要なのは、為替レート表だけであり、各国通貨がどこの通貨とも両替可能にすることである。
 
4,ドルだけの変動相場制やドル固定相場制を廃止し、各国はすべて自由な変動相場制にする。

5,投資による変動を防止するため、通貨の売買市場による為替レート決定をやめ、各国の物価指数を使った購買力平価を為替レートにする。

以上をすればいい。

 それが実施された場合、各国の外為会計には各国の通貨が貯まっても、新為替レートで、いくらでも両替が可能になり、とても便利な国際取引ができるだろう。